今回は「ちいさなパン屋とキャッシュレスの話」。
日本はまだまだキャッシュレスまでは遠い、と言われ続けてしばらく。コロナをきっかけに時代は一気にキャッシュレス化。イベントなどでもコロナ禍以降かなりの店舗がPayPayなどのキャッシュレス決済を導入しています。
今回はキャッシュレス決済についてとちいさなパン屋のキャッシュレス事情を解説します。
キャッシュレス決済の種類
まずキャッシュレス決済についての基礎知識です。
種類としては大きく分けて3つ。
クレジットカード決済はその名の通り“クレジットカード“。
タッチ決済はQUICPayやiDなど。
QRコード決済はPayPayや楽天Pay、au PAYなど。
QRコード決済の特徴
このうちQRコード決済の種類はどんどん増えてきております。
どこにいっても“なんちゃらペイ“。
あっちにいっても“なんちゃらペイ“。
ペイペイペイペイでもうわけわかりませんwwそれぞれで使い分けていたらどこにチャージしているか忘れてしまいそうです。
QRコード決済の便利なところは「手軽さ」でしょうか。
クレジットカードなどは使うまでに審査などがありますよね。対してQRコード決済はアプリで始めることができる。またポイント還元などのサービスもかなり細かく消費者心理をいい感じに刺激してくれます。
お店として取り扱う場合はそれぞれ手続きが必要になることをお忘れなく。
クレジットカードの特徴
クレジットカードは種類は多いものの、お店側として気にするのは“VISA“などの決済ブランド。
いわゆる「国際ブランド」と呼ばれるもので、『VISA・MasterCard・JCB・アメリカンエキスプレス・ダイナーズクラブ』の5大ブランドがあります。※これにDISCOVERYを加えて6大ブランドと呼ばれることもあります。
実はお店が負担する手数料が決済ブランドによって異なります。
よく聞く“楽天カード“や“イオンカード“なんかは「決済代行会社」となり、この部分はお店として利用する場合特に影響しません。
たまーにJCBが使えないお店などもありますが、日本発の国際ブランドのJCBは世界シェアが低め(約2%と言われる)。そんなことから使えないことがあるみたいです。
タッチ決済の特徴
タッチ決済は決済端末や契約により使えるものとそうでないものに分かれます。カードを出さなくてもスマホやスマートウォッチで決済できるのが特徴。
お店側だとカード決済より手数料が少し高くなります。個人的にはApple WatchでQUICPayをよく利用します。知ってるからこそいつも手数料のことを考えちゃってなんだか申し訳なく思っておりますが、便利なものはどんどん利用しましょうw
今回は“キャッシュレス決済とパン屋“という部分に特化した内容です。“まずは大きく分けて3種類あるよー。“という部分をここで覚えておいてください。
販売業種によって分かれる決済の割合
決済方法について3つご紹介しましたが、
- カード決済とタッチ決済は「銀行口座から引き落とし」
- QRコード決済は「チャージした金額から支払い」
というのが大きな違いになってきます。
そうなると利用するお客さんとしては使い方を変えることもありますよね。
実際わたしも
- カード決済は金額大きめな買い物をするとき
- QR決済は細々した買い物をするとき
みたいな感じで使い分けています。
ということはパン屋として販売をするときに決済として一番利用されているのは?
…そう。QRコード決済になります。というかPayPayですね。
パンは単価が低め。
チャージされている分で購入可能な金額であることが多いのが理由だと推測します。イベントで販売している飲食のお店は“現金“か“PayPay“が多いのではないでしょうか。
飲食で何千円になるのはイベントなどでは多くありませんよね。“お店でランチ“になると逆に金額が上がるのでカード決済などが多くなります。
逆にアクセサリーや服など単価が飲食よりも高いものはどうでしょう。現金よりもPayPayよりもクレジットカードを使うことが多いのではないでしょうか。
まだキャッシュレス決済が主流になっていなかった数年前はイベントといえば万札が多く出現してお釣りで冷や汗をかいたものです。
お釣りが足りなくてヒヤヒヤしたことも!
出店者同士で両替し合ったり助け合いました。時代は変わったものですねぇ。かといってお釣りを控えめに持っていくと足りなくなって痛い目に遭いますw
お客さん側として考えても単価高めのものを現金で払うより楽だし、ポイント還元などもあるのでカードで払いたくなっちゃいます。
と、こんな感じで分野によって利用される決済方法に少しずつクセがあるので覚えておいて、パン屋としては“現金“と“PayPay“が多いというのを頭に入れておきましょう。
ちいさなパン屋とキャッシュレス決済
ではではわたしが実際に利用しているキャッシュレス決済をお話ししていきます。
です。
クレジットカード決済は「STORES レジ 」を利用しています。
『決済端末が独立していて、店舗がなくても契約できた』というのが選んだ理由です。
最近はイベント出店をしていないので端末を利用していませんが、『STORES請求書決済』というサービスが便利なので通販で個別注文を受けた際に利用しています。
ちなみにですが、店舗を持っていないためPayPayのオンライン決済は利用できません。
イベント出店での決済方法の割合としての体感は
『PayPay:クレジットカード決済:現金=4:1:5』
PayPayは出始めの頃に“手数料無料キャンペーン“で一気に利用者も加盟店が増えましたよね。そんなPayPayも2021年10月から手数料がかかるようになりました。
個人的には想定内の手数料割合だったので引き続き利用しています。他のQRコード決済の利用予定はありません。
これまで一度も聞かれたことがないからというのが大きな理由ではありますが、やはり“お店をもたない“というのはこういう審査は通りにくいという側面があります。
働き方も含めてミニマムを意識しているので、この辺りは必要なサービスのみを選択するようにしています。
手数料について考えておこう
最後に手数料について。
こういう決済を利用するということはやはり“手数料“がかかります。他の記事にもまとめていますが“見えていない維持費“の部分ですね。
サービスの維持には手間がかかっているので手数料がかかるのは致し方ない部分ではありますが、利用している側として無視は出来ません。
タッチ決済とQRコード決済の手数料の差は2%ほど。クレジットカード決済とタッチ決済の差は1%ありません。
では手数料について軽く計算してみましょう。
分かりやすく100円のものを購入するとします。カードで支払ったとして手数料を3%と考えます。お客さんが支払うのは「100円」。お店側は「受け取りが97円、手数料が3円」になりますね。
リアルな数字でお伝えするとイベントなどでクレジットカード決済で50000円の売り上げがあったとします。
この場合、
- 振り込まれる金額が48500円
- 手数料は1500円
と思うかもしれませんが、実はここにもう一つ。
- 振込手数料
というものがかかることがあります。
振込手数料が200円だとするとお店に振り込まれるのは48300円。
はいきましたよ〜。もう一つの“見えていない維持費“。
PayPayは振込手数料が無料です。最近はSTORESレジも振込手数料が無料になりました。数字が増えるほどお店側の負担は増えるので確認しておくと良いでしょう。
今回のまとめ
今回は「ちいさなパン屋とキャッシュレス決済の話」ということで、キャッシュレス決済の概要についてまとめました。
- キャッシュレス決済の種類
- 分野によって分かれる決済の割合
- ちいさなパン屋とキャッシュレス決済
- 手数料について考えておこう
わたし個人としては“お店をもたないパン屋“として活動をしているため、PayPayとクレジットカード決済を利用しています。実際お店側としてはとても便利だし、通販でも使うことが出来ているので大変助かっております。
単価が低い飲食。
手数料の負担というのは積もれば積もるほど大きくなりますが、時代の流れと便利さ、お客さん目線で考えたらやはり導入しておくことは必要であると判断しました。
新しいものを取り入れるのは不安もあります。でもその後に見えてくる景色に新たな発見が多い。
“これはどうだろう“、“これはなんだろう“なんて考えていると、少しずつ知識もついてくるし自信にもなってきます。
キャッシュレス決済、どうしようかなーと思っている方はぜひ一度ご検討ください。