食欲の秋がやってまいりました!
イベントシーズンでもあるし、おいしい食べ物もたくさん採れるのでメニューはぜひいろいろと考えたいところ。
今回はわたしが普段メニューを考えるときにヒントにしていることをお伝えしつつ、実際にイベント出店の時にどうしているかを解説していきます。
パン作りに活かしてもいいし、イベント出店の参考にしていただくのも大歓迎。
ヒントになれば幸いです。
季節のイベントから連想する
秋というと9-11月ごろを想像するでしょうか。
イメージカラーや虫、植物も考えてみるのも面白いですね。
わたしの中では秋はやはりオレンジ系の色のイメージ。
9月はちょっと黄色みを帯びたオレンジ。
10月はハロウィンのオレンジ。
11月は赤の強いオレンジ。
ここから想像すると食材としては「オレンジ、あんず、かぼちゃ、クランベリー」など。
どんぐりはパンに入れるイメージがないので“木の実“からヒントをもらってナッツ系を入れます。
紅葉から“葉っぱ“を連想したら“紅茶“もステキ。
ハロウィンはかぼちゃ以外のイメージも考えてみましょう。
フランケンシュタイン、魔女あたりから連想すると色としては「緑、黒、紫」。
食材で表すなら
- 緑:抹茶、ほうれん草
- 黒:ブラックココア、炭
- 紫:ムラサキイモ
目で見て楽しめるパンを焼くのもいいかなと。
後ほどメニューを具体的に考えてみます。
収穫出来る食べ物から連想する
次は食べ物。
これはいわゆる”旬”の食べ物。
旬の食べ物は栄養価が高いって言われているよね。
秋は食欲の季節。
9−11月の旬の食材をざっと挙げてみましょう。
パン作りで使えそうな食材を中心に挙げていきます。
パンと組み合わせるときは食材の水分量が肝。
水分が多い食材は焼き上げると生地に吸収されてしまい、本来のおいしさを発揮できない場合があります。
今挙げた中には基本的に水分量の多い食材は含まれていませんよね。
他の季節でも同じ基準で選ぶと組み合わせの失敗も少なくなります。
旬の食材のみでメニューを構成してもいいし、基本の素材を組み合わせてもいいです。
次の項目では実際にいくつかメニューを考えてみます。
メニューを考えてみる
では食材が出揃ったところでここからはメニューを考えていきましょう。
まずはここまでのおさらいと月ごとの特徴をまとめてみます。
かなり個人的主観が入っておりますがw、要するに『イメージを具体的にしてそれを形にする』ということ。
だから個人差があって当然で、それが逆に個性になります。
イメージをした上でもう少し形にしていきましょう。
例えば9月。
わたしの中では割と“運動会“の印象が強いです。
最近は運動会といえば春になりましたが、わたしの青春時代といえば夏休みに企画と練習をして9月中旬に文化祭と体育祭!!が定番でした。
なので完全にそのイメージが定着。
おおよそわたしのパンの購買層も同じと考えるときっと9月はササっと食べられて、食べ応えがあるといい。
というわけでイメージしているメニューはガッツリ惣菜系と旬の食材からインスパイアされてこんな感じ。
英気を養えそうなガッツリ系。
かといってコテコテしていると見せかけて意外にアッサリ、みたいな。
この流れで10月、11月もそれぞれ考えてみます。
10月。
10月といえば食材よりも優先したいのはハロウィン!
こういう季節のイベントは目で見て楽しめるメニューも多いので焼いている側も、お客さんも楽しい季節です。
ちょっとやりすぎかしら、くらいでオッケー。
実はこちらのメニューたちは過去に動画で実際にパンを焼いていますので、ぜひご覧ください。
個人的な推し食材は“ブラックココア“。
ハロウィンのグロさを引き立たせてくれます。
ただあまりに黒一色だと物々しいのでピンポイントに入れる方が無難です。
ディスプレイに遊び心を入れるのもアリ。
続いて11月。11月は「ザ・秋」。
むしろ11月が秋の本番です。
冬に向けて身体もお肉を蓄え始めるころ。
つまりはお客さんも皆、食べたくなる季節。
メニューはこんな感じ。
こちらもいくつか過去に動画で解説しています。
きのこ狩りやくりひろい、紅葉など外にお散歩に出かけたくなるのが11月。
採ってきた食材をお家で食べるイメージで考えてみましょう。
りんごはレーズンと組み合わせたり、クリームチーズとの相性もバッチリ。
紅玉りんごを煮詰めるとほんのり赤くなるので見た目もなんだかほっこりしますよ。
こんな感じでメニューを考えていくと毎月イベント出店をしていたり、定期販売をしていてもお客さんにも楽しんでもらえます。
もちろん焼く側としても気分転換になるのでオススメです。
イベント出店時のメニューのバランス
メニューが出揃ったら販売することも考えてみましょう。
販売方法はいろいろありますが、
- イベント出店多め、もしくは店舗
- イベント出店少なめ
の2パターンで考えていきます。
なぜ2つのパターンを考えるかというと「お店としての出現率が違う」から。
全く同じ内容のメニューを販売するにしても毎週定期的に出店しているパン屋さんと、2ヶ月に1回しか出店しないパン屋さんでは「買うことのできるパン」の“レア度“が変わります。
たまにしか出店しないパン屋さんはその存在自体がレアなので定番メニューだってレアです。季節のメニューはさらにレア。
なのに毎回メニューをごっそり変えていたら「あの時のあのパン、いつ買えるのだろう」という不安さえ感じます。
逆に毎週イベントに出ているパン屋さんが毎回全く同じメニューだったら「あのパンはいつも買えるから今日は違うパン屋さんに行こう」となりますよね。
そのため2つのパターンを考えるというわけ。
定番メニューと季節のメニュー。
比率の目安としては
毎週出店するパン屋さんなら“定番:季節=3:7“
たまにしか出店しないパン屋さんなら“定番:季節=7:3“
「いつものあのパンと季節のメニューを買おう」と「いつも変えないあのパンと季節のメニューも買おう」。
似たような心理ではあるけれど中身は全然違います。
出店を多くするなら『メニューのレア度』、出店が少ないなら『存在のレア度』。
この部分を意識して出店するとかなり勉強になります。
みなさんディスプレイもじわじわ変えていますよ。
ぜひ意識して観察してみてください。
今回のまとめ
今回は「食欲の秋到来!秋メニューを考えよう」ということでメニューの考え方と出店の際の比率の目安について解説しました。
最後にポイントをまとめておきましょう。
秋はイベントシーズン。
早めにお声かけがあったりすると出店が連続になることもあります。
仕込みが追いつかなかったり、気持ちが追いつかなかったり、身体が追いつかなかったり、季節の変わり目ならではの不調があったりします。
わたしの場合は土日を使うことにもともと抵抗があったため、2022年に入りイベント出店から卒業。通販と定期販売で活動をしています。
土日が空くようになってからはとても快適で、今のところ出店から退いたことに後悔はありません。
イベント主催のメンバーという立場から離れたことでいろいろなイベントをこれまでより客観的に見ることもできています。
「人を集めないと」「自分には何が出来るのだろうか」「怒られたら怖いな」「ミスしていませんように」と恐怖の方が先行していたことに離れてみて初めて気づきました。
手放すことで時間だけでなく、心の余裕も得たのかもしれません。
この手放した経験を無駄にしないように経験を発信していけたらと思います。
ぜひ今度ともお付き合いください。