今回はパン屋として活動をしていて嬉しかった言葉を4つご紹介します。
何度か記事内でもお話ししていますが、もともとパン屋を目指していたわけではありません。
小さい頃からの夢に“パン屋“という文字は一度も出したことはありません。それどころか、飲食系の「い」の字も出したことがありません。
そんなわたしがなぜパン屋を始めて、なぜ10年近くも続けているのか。
『人の役に立てている』と思えたから。
もちろん挙げた以外にもたくさんありますし、言われてショックだった言葉もたくさんあります。しかし総じて考えてみても「まだ続けたいな」と思える。自己肯定感の低いわたしがこう思えることってこれまであまり感じることはなかったんです。
今回はわたしの原動力になっている言葉たちを紹介していきます。
ぜひそんな素敵な言葉をもらえるような働き方を皆さんにも見つけていただけたらいいなと。一緒に頑張りましょう!
海外帯同前に食べたいんです
住んでいる地域では企業の特性上、海外に赴任される旦那様が多くいらっしゃいます。
お子さんが小さいとかなりの頻度で奥さんも帯同。期間は3−4年が多いでしょうか。
パン教室時代から通ってくれている方が「海外にいく前にどうしても食べたくて」とイベントに足を運んでくださいました。海外に行く前の大変さを知っているからこそこの忙しい中でわざわざ来てくれたことに感謝。
心の中では「ありがとうーー!」と大声で叫びそうになりましたが、そこは冷静にねw
パン、食べれて嬉しかったです!
のちにそんな連絡もいただき、もはや涙ですね。何より嬉しかったのが「また食べたい」と思ってくださったこと。その1つに自分のパンが含まれていたこと。
いやー嬉しかった。
現在ヨーロッパに滞在されているとのこと。任期はあと半分くらいかな。頑張ってください!
アレルギー持ちの子どもが食べれるパン
リピート購入してくださる方の中にはお子さんがアレルギー持ちという方もいらっしゃいます。
近所のパン屋はもちろん、ネットショップでも卵や乳を使わないパンを探しているそうです。
そんな中たまたまわたしのパン屋を見つけてくれました。
もちろんショップの説明文には「アレルギーの方はご連絡ください」と記載しています。
アレルギー持ちの方からの連絡があった時、お伝えするのはこの4点。
アレルギー対応のパンを焼いているわけではありません。なので注意事項はしっかりお伝えをしています。
特徴的なのは“わたし自身がアレルギー持ち“ということ。
今でこそ重度の卵アレルギーですが、もともと卵を食べることが出来たタイプ。
大好物はふわとろオムライスでした。
妊娠を期にアレルギー体質になってしまい、卵と花粉のアレルギーを発症。
卵アレルギーは数値には出ない不思議なタイプですが、確実に卵を食べた後に体調不良となるため、主治医からは“卵アレルギー“の診断をいただいています。
症状は胃腸症状が主。腹痛から始まり、嘔吐・下痢が3時間続きます。冷や汗もすごいし、意識も遠のきます。でも3時間ガッツリ出し切るとスッと落ちつく。
大人になってからの発症なので、ちょっとなら大丈夫とかそういうものでもない。
そんな卵アレルギー。
よく言われる卵アレルギーは唇がパンパンになったり、蕁麻疹が出てしまったり、ひどいと気道を塞いでしまいます。症状は少し違いますが、卵でアレルギー症状を起こすのは事実。
なのでアレルギー持ちの方からの連絡では必ずこう伝えます。
わたし自身が卵アレルギーがあります。大変なお気持ち、よーくわかります。
実際に食べることが出来るととても喜んでくださいます。
アレルギーがあると食べることが出来るものがかなり少なくなります。
そんな中で見つけてくださったのもご縁ですよね。
もちろんいつも注意はしていますが、連絡をいただいている方の名前は必ず覚えて焼く側としても慎重に作業をするようにしています。
少食の子どもが喜ぶんです
この言葉もよくいただきます。
少食で偏食のお子さんがなぜかわたしのパンは食べてくれる。
理由は…分かりませんw
特にメロンぱんは普段全然食べない子が食べてくれることが多いそう。いつも大量に購入してくださいます。
パンが苦手なお子さんもなぜか食べてくれる。そんなお話も聞いたことがあります。
なぜなのかはやっぱり分かりませんw
急にスピリチュアルっぽくなりますが、モノにはエネルギーがあるのかもしれません。
そういえばパン教室では同じレシピ、同じ場所で焼いても味がそれぞれ違いました。
わたしが仕込んでいった生地を分けて作業なのになぜか食べるとそれぞれ味が違うんです。
人それぞれが持つパワーみたいなのがあるのでしょうか。
何はともあれ、その人が焼いたパンは他の誰にも同じ味は出せません。これを「唯一無二」というのでしょうかね。
「みんなちがって、みんないい」
そんな存在に自分のパンがなれているのならこんなに嬉しいことはありませんよね。
心を込めて焼こう!と思えました。
休み明け、待ってました!
これまでの長期連休では最長2週間のお休みを取るようにしていました。
休み明けのご注文時に「休み明け、待ってました!」と言われた時にはなんだかとても嬉しかったです。2週間はそんなに長くないとは思いますが、それでも休む側としては忘れられるのは怖いもの。
不安だった気持ちをパッと吹き飛ばしてくれました。
そうそう。この夏はちょっと検証をしてみました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
例年であれば我が家は夏の旅行に行きます。
が、今年は息子が自宅で“オンライン留学“を予定。夫の長期連休にガッツリ被るという状況に。ならこれまでやったことのないやり方にしてみようと検証。
結果はこちら。
なんとこれまでと変わらなかったんですw
状況を察するに、みなさんお盆期間は家にいない。夏休みは子どもにパンを取られちゃう。
うむ。確かに買うタイミングではない。
というわけで、旅行が入らない長期連休は今後普通にカートはオープンで良さそうですね。
なのでしばらく「待ってました!」は聞けないかもwっていう謎のオチで終わらせておきましょう。
今回のまとめ
今回は「これだからやめられない、パン屋になって言われた嬉しい言葉」ということで4つの言葉を厳選してお話しました。
まとめるほど内容もなかったので省略します。
わたしは自己肯定感がとても低いです。ついでに物事を直球で受け止めがちなので気持ちの浮き沈みがかなり大きいタイプ。
なんでこんなに言葉に怯えるのかなと自分でも最近いろいろと考えてみたのですが、やはり“幼少期の過度な期待“が影響していそう。
- 〇〇ちゃんはなんでも出来るね
- 〇〇ちゃんはすごいね
- 〇〇ちゃんなら出来るよ!
- 〇〇ちゃん、さすが!
無駄に優等生を演じていたツケがね。辛いですね。当時はきっと必死だったと思います。なんでも出来るのではなく、努力と根性でおそらく補っています。
自分で自分を追い込んだことで、ある時から失敗がとても怖くなってしまいました。
パン屋になってからもそう。ちょっとしたことでズーンと落ち込みます。
でも褒められるとニョキーンと元気になります。あまりに褒められすぎると疑います。つまりめんどくさいやつですw
これからは言葉に左右されるのではなく、自己肯定できるようになりたいなと。時間はかかるかもしれませんが、自分と向き合う時間も作りたいなと思っています。