9月になりまして、朝晩だいぶ涼しくなってきました。
例年9月から11月にかけてはイベントシーズン!
土日になるといろいろなところでイベントが開催されています。
お天気もいいし、食欲の秋だし、売上も上がる季節!
なんとなーく外に出たくなりますよね♪
ただし、出店者側としては油断禁物の季節。
秋ならではの出店の注意点もあります。
大敵は『日差し』と『予想していなかった暑さ』。
今回は”秋の出店で注意すること”をこれまでの経験からまとめてみました。
飲食の出店の話がメインにはなりますが、アクセサリーなどのハンドメイド作家さんにも共通する内容となります。
ぜひ最後までお付き合いください。
秋は台風に注意
春は花粉が大敵。秋は台風が大敵。
しかも台風はいつ発生するのか、こっちにくるのかも分かりません。
台風に備えて考えておくことは2つ。
- イベントが中止になることへのリスク管理
- イベントが開催される場合の風対策
台風が直撃するにしても、それるにしても予定は分からなくなります。
予定が分からないということは『出店があるのか、ないのか決まらない』ということ。
飲食はナマモノの仕入れがあります。
とりあえず思うことは『どうしたもんか…』ということだね。
イベントによっては台風が近づいてきたら「出店をどうされますか?」という連絡が来たりもします。
出店者側が出店の判断することもありますし、大きいイベントの場合は数日後のイベント自体が中止となることも。
パンは前日や当日の焼き上げですが、お菓子などはもう少し前から焼き上げることもあります。
賞味期限が長いものであれば他の出店に回せるかもしれませんが、短いものは食品のロスが発生してきます。
通販をしているのであればそちらで販売したり、納品をしているのであれば納品先に追加の相談をしてもいいかもしれません。
まだネットショップ開設はちょっと…という場合もDMや公式LINEアカウントで直接販売することもできます。
工夫して少しでもロスを減らしましょう。
秋のイベントの日に毎回台風が発生することはありませんが、こういった時のために販売先をいくつか持っておくのは1つのリスク管理になりますよね。
では”台風が近づいているけれど、そこまで影響はなさそうな進路”だった場合を考えてみましょう。
この場合はお天気というよりも『風』が敵になります。
やれる対策はしっかりしておきます。
一番怖いのが”タープによる事故”。
予想もしない突風が吹くこともあります。
重りは天候が良くても悪くても必ずイベントに持っていきましょう。
”パン販売”ということに限ればパンが飛ばされることはあまりないのですが、例えば袋とかフライヤーなど一緒に渡すものが飛ばされたり、お札が飛ばされることもあります。
えらいこっちゃなのでレジ付近の風対策は重視しておきましょう。
わたしはお札に関しては100均などで買えるチャック付きの袋に入れるようにしています。
持ち運びも楽なのでオススメです。
キャッシュレス決済を導入しておくのも1つの方法。
PayPayは店舗を持たなくても導入しやすいので検討しておきましょう。
太陽の向きを考えて配置しよう
秋出店で考えておきたいこと2つ目は「太陽の向き」。
外での出店。
朝の搬入は8時ごろに始まりますが、イベントが始まるのは10時。
この2時間で太陽も位置がだいぶ変わります。
タープぎりぎりまでパンを出していると、太陽の向きによっては日差しが直撃。
袋が曇ってきたり、チョコが溶けてきたり、メロンパンのクッキーがしけってきたりします。
商品を並べる机はタープの端から少なくとも50-60cmは中に入れておきましょう。
可能であれば会場に到着したら太陽の向きを確認。
真上に上がってくるなという角度ならもう少し外側に並べてもいいです。
タープに布を張るというのも方法です。
ただ、お天気の良いときは開放感も欲しいところ。
あまりにも日差しが入りそうなら布をつけるとしてその時の状況に応じて判断していきましょう。
壁のように布をするなら色は薄めがベスト。
濃いぃ〜色は食欲が半減しますのでご注意を。
クリーム色とか、グレージュあたりを選ぶと後々も使い勝手ヨシです。
配置を重視しすぎて、他の荷物が置けないということもあります。
箱を積み重ねられるようなものにしたり、机を積んだりして段を作って収納を増やしたり、省スペースで置けるように練習しておきましょう。
気温の変化に対応できる服装で
春秋あるある。
「思ってたんと違う気温」。
朝寒いからと着込んできたら、会場に着いた途端暑い。
とはいえ極厚のヒートテック着てきちゃったよ…なんてことはよくある話。
逆もありますよ。
最高気温25℃の予想。
今日あったかいじゃーん!と薄着で来たら天気の急変により日差しもないし、すごく寒い。
かといって羽織れるものもない。寒い。
結構よくありますww
春と秋は気温が読めないことも多いので、上着など調整しやすい服装にしておきましょう。
あと、搬入しているときは総じて”暑い”。
動いているし、荷物も運んでいます。
汗だく接客は何気に恥ずかしいのでタオルも必須と覚えておきましょうww
メロンぱんとチョコは注意
最後はパン屋ならではの対策をまとめていきます。
- クッキー生地は日差しを避ける
- 表面の塩は吸収されやすい
- 表面のチョコは溶けやすい
- 食べる直前の日差しは仲間
1つずつ解説していきます。
クッキー生地は日差しを避ける
日差しが当たるとクッキーの中のバターが溶けてくる以外にも卵の関係でクッキーの部分自体が変色してくることもあります。
またグラニュー糖やざらめも砂糖なので溶けやすい。
メロンパンは日差しが当たらない場所を見つけて配置しましょう。
夏のような予想気温であればメニューに入れないというのも方法です。
表面の塩は吸収されやすい
塩パンやフォカッチャなど、表面に塩をまぶすパンは温かさによって塩が生地に吸収されやすくなります。
こちらも日差しが当たらない場所を選びましょう。
わたしはいつも暑い季節は具を乗せたフォカッチャを持っていきます。
野菜の上に塩が乗るので多少溶けにくいし、溶けても分かりにくいです。
表面のチョコは溶けやすい
チョコはチョコでも表面に見えるチョコが要注意です。
スコーンなども同じく。
逆に中に入れ込むチョコレートの場合はチョコがとろけて美味しい。
「すぐ食べてもチョコがとろけて美味しいですよー」なんて営業トークしたこともあったよw
チョコチップメロンぱんはダブルパンチ。暑さ大敵ですので要注意!
食べる直前の日差しは仲間
過去に「パンの保存方法」について解説しました。
その時に”日の当たるところにちょっと置くとちょうどいい”なんてお話をした記憶。
これ、イベントの時によくお客さんに伝えています。
今から食べようかなという方には『ちょっとだけあえて陽の当たるところに置くと天然のレンジになって案外イケます。』と伝えています。
実は意外と実践してくれる方が多くて、食べ終わった直後や次にお会いした時に『ちょうどいい感じに食べれました』なんて伝えてくれることも。
結構皆さん話を聞いてくれているみたいでちょっと嬉しかったりしますw
以上がパン屋目線での秋出店の注意事項でした。
今回のまとめ
今回は「イベントシーズン到来!秋の出店で注意すること」についてわたしの実体験をもとにまとめてみました。
最後にポイントをまとめておきます。
秋はいろんな場所でイベントが開催されます。
以前もお話ししましたが、主催側も「秋」は集客の狙い目の季節です。
お客さんが分散されるという側面がありつつも、やはりお天気は申し分ない。
が、台風が近づいてくると主催側としては本当に悩ましい問題となります。
出店者さんは販売できる日に合わせて仕入れ・焼き上げ・そして「売上」までを考えて準備してくださいます。
主催者としての心理は
- 強行突破してお客さんが来なかったら申し訳ない
- 早めに中止にして台風が完全に外れても申し訳ない
- ぎりぎりまで粘ってロスさせても申し訳ない
いつ、どのタイミングで判断するかとても悩みます。
ついでに言えば先に徴収している”出店料”は返金対応となったりします。
主催側も商売。イベントのために準備してきた分はチャラに。
だからこそ”やる・やらない”の判断は慎重に行う必要があります。
また出店者さんの中でもいろんな心理が出現します。
- 強行して出店してロスっても嫌だな
- でも出店しなかったら売上もないのか
- 初めからキャンセルしても売上ないよな
- キャンセルして当日めっちゃ晴れたら損だな
それぞれがそれぞれ悩ましいところ。
台風発生はみんな気持ちが落ち着かなくなります。
それでも秋を選ぶのは「台風が来ない秋は絶好のイベントシーズンだから」。
それぞれの季節でいいところ・悪いところがあります。
これらを理解した上で出店すると心も穏やかでいられます。
楽しく、気持ちよく出店しましょう!
今後も出店について解説していきますね。