今回は”成型”に焦点を当てて小さなコツを5つご紹介します。
かなりピンポイントなコツをまとめてみました。
このコツを知っておくと具材を変えても対応出来るようになります。まだまだコツはいろいろとありますが、それはまた今度。ちょっとずつマスターしていきましょう♪
- 生地の丸め方
- あんこの入れ方
- 大きい生地の伸ばし方
- ベーグル生地の伸ばし方
- ベーグルの連結方法
1.生地の丸め方
まずは基本中の基本、生地の丸め方。
キレイに丸めることが出来ると発酵もスムーズに進みます。これは均一に外に向かって膨らんでいくから。見た目がガザガザしているよりもしっかり面が張れていればその分空気も抜けないのでおそらくそこから考えても発酵がスムーズになります(これは完全にわたしのイメージw)
”丸め”は2種類。
1つが”仮の丸め”、もう1つが”仕上げの丸め”。
仮の丸めはベンチタイムのときに待機する用。
この後まん丸の成型にしたい場合、2回に分けて丸めるとよりキレイに丸められます。
お尻は閉じずにほどよく面を張っておきます。
仕上げの丸めはその名の通り”仕上げ”。
ベンチタイムで面を張った状態で待機している生地をまん丸にしていきます。
この工程はお尻をしっかり閉じておきましょう。
生地を丸めるときのコツはこちら。
一番のコツは小指の側面を使ってすくい上げるように面を張ること。
ただし力を入れすぎると表面の生地がちぎれてしまうので、やり過ぎは禁物。
プチパン、白ぱん、フォカッチャなど丸い形を残していくパンに関してはちょっと大事な工程。フォカッチャはこの後丸いまま平べったく伸ばしていきます。
2.あんこの入れ方
パン屋さんなどでの動画はスパチュラで器用に片手で餡子を入れていますが、あれを安易にやるとちょっとした事故になります。
餡子が生地の周りについたら最後。生地を閉じれなくなります。
生地が閉じれなくなるともれなくパンにはならず悲しい結果に。
餡子は無理せず丁寧に閉じていきましょう。
餡子は大きく分けて2種類。
単純に”扱いやすい餡子”か”ベタつく餡子”か。
基準としては『手で丸められるかどうか』で分けられます。
お手製の餡子は水分量を調整できますが、市販の餡子は開けてみないと分かりません。開けてみて、ちょっと触って丸められるかどうかをまず確認します。
扱いやすい餡子
手で持っても大丈夫な餡子は”仮の丸め”をしてベンチタイムをした後の生地を裏返して乗せていきます。
親指で餡子を押しながら周りの餡子をぎゅっと集めてお尻を閉じます。
ベタつく餡子
粒あんは割とベタつきやすい餡子。そんな時はスパチュラやスプーンを使って生地に乗せていきます。生地は少し潰しておいて、周りの生地を残しておくのがポイント。
親指で押しながらお尻を閉じてもいいですが、餡子が生地の端について閉じれなくなると嫌なので慣れるまでは風呂敷包みがオススメです。
風呂敷包みは生地を引っ張りながら閉じていく方法。しっかり引っ張って餡子がまとわりついてこないように連結しましょう。
どちらも餡子を中に入れたら表に戻して成型完了。
そのまま丸いあんぱんにしてもいいし、天板で挟んで潰してもいい。切り込みを入れてお花の形にしてもかわいい。試してみてください。
3.大きい生地の伸ばし方
シナモンロールなどグルグルとローリングする成型に使う生地。
こちらはパン専用の綿棒を使います。
一番のポイントは『綿棒は一方通行』ということ。前なら前へ、後ろなら後ろへ。均一に伸ばしたいのでスタート地点は”真ん中”で。
伸ばした後に粉系の素材を使うならハケでオイルを塗っておくと発酵しやすい。クリームなどを使う場合はそのままでも滑りがいいので伸びやすいです。
4.ベーグル生地の伸ばし方
ここからはベーグルのお話。
ベーグルはそのまま形にするか、具材を巻き込んでいくかで少し方法が変わります。
まずはノーマルな成型。
こちらはとにかく『何回かに分けて伸ばす』のがポイント。
そして1つの生地を集中するのではなく、1つの生地を終えたら次の生地へ。いわゆる”ローリング成型”をすると程よく生地が緩まってちょうどいい。
三つ折りして棒状に近づけてスタートするのも個人的にはミソでもあったりします。丸い状態からより簡単に伸ばすことが出来ます。
具材を巻き込んでいく場合は三つ折り→手のひらくらいまでの幅に伸ばしてから綿棒で伸ばします。
ある程度扱いやすい大きさの生地で練習していく方が失敗知らずかなと思います。
5.ベーグルの連結方法
ベーグルは連結して茹でるまでがベーグル。
片方の生地を伸ばして巻き付けてからしっかり固定。最後の最後にコロコロしてさらに馴染ませて完了。
具材を巻き込んだ場合は念には念をで閉じた部分を再度閉じてからシートに乗せていくようにしましょう。
しっかり連結したのに茹でる作業のタイミングで外れてしまう場合は、おそらく”生地が硬い”。生地が硬いと外れやすくなるので、次からの仕込みで少しだけ水を増やしてみてください。
ただ水が多すぎるとベーグルの形がだるんとなってしまうので、丸パンの生地よりは少し硬めの方がカッコいいベーグルに仕上がるかなと思います。
今回のまとめ
今回は『パン成型の小さなコツ5選』をまとめました。
独学でパン作りを始めて10年くらい。試して失敗して、出来るようになったと思ったら豪快に失敗して。
ようやく安定してきたと思ったら季節に影響で生地がベタベタになる。
寒い季節だからと冷蔵庫並みに冷える工房を利用して発酵させていたらその日に限って暖かくて過発酵(笑)…いろいろありました。
でも小さなコツを見つけてからは少しずつその失敗が減り、天気や気温にも敏感になりました。冷蔵発酵は単純だけど、身体で感じる感覚が大切な手法になります。
”簡単そうに見えて奥が深い”
その奥深さにすっかりハマってしまったようであります。
今後も小さなコツをお伝えしていきますのでぜひお付き合いくださいね♪