これまで“お店をもたないからこそ“出来る身軽さでいろいろなことに挑戦してきました。
光もあれば影もある。
自由もあれば孤独もある。
表と裏のバランスを考えながら「あーでもない、こーでもない。次はこうしてみよう。」と模索するのは苦しくもあり、楽しいことでもあります。
そこで今回はわたしの経験や失敗から感じてきた「小さく働くから出来ること」をまとめてみようと思います。
好きなことを仕事にできる
まずは大前提。
わたしが今このゆるい働き方が出来るのは紛れもなく家族が支えてくれているから。
夫は会社員、わたしはフリーランス。
夫が生活の基盤を整えてくれるからこそ、わたしは今の活動に専念出来て、家族のサポートをすることが出来る。
収入面、家族の今後の方針など話し合ってきてようやく見えてきた感じです。
今に至るまで、いや今でもこの働き方についてはたまに家族会議をしています。
家族の理解を得るまでについては1本の動画にできるくらいボリュームがあるので今回はちょっと置いておきましょう。
で、せっかく自由に働くことが出来るわけですからここはやはり「好きなこと・得意なこと」を仕事にしたい。
以前解説しましたが、実は“好きなこと“が必ずしも“得意なこと“ではないし、“得意なこと“が必ずしも“好きなこと“でもない。
この部分が非常に難しいところだなとは思います。
わたしの場合は身体の仕組みや健康についての話が大好きですが、かといって医者でもなければ、看護師でもない。
つまり説得力がないんです。
講師として活動していたときに深く考えずにやっていた「パン作り」が今のこの働き方に繋がるとは全然思ってもいませんでしたが、このくらいゆるーく”好きなこと”の方が肩の力を抜いて動けるのかもしれません。
個人的にはパンは食べるよりも作る方が好き。
- なぜ膨らむのか
- どう配置したらうまくいくのか
- 火加減はどうしようか
- お客さんが喜んでくれることは何か
こんなことを考える時間がとても好きです。
自分が望んで始めたこと。
自分がやりたくてやっていること。
「好きを仕事に」しているからこそ、簡単に愚痴や弱音は吐けません。
その部分はちょっと苦しいこともあるし、収入としては決して多くもないので家族の理解あってのこの働き方だとは思っています。
働き方を変えられる
これまで10年以上いろいろなことをかじってきました。
- 講師業
- セラピスト業
- イベント主催業
- パン屋
とはいえあんまり収入にもならないし、子どもを園に入れるお年頃も近づいてきたし、息抜きがてらパートに出てみようとスポーツクラブで働いてみました。
パートは週に3-4日。1日4.5時間の勤務でした。
何を思ってかインストラクターでの採用になっていたのでレッスンのためのダンスの練習をしなければならない。
わたしはダンスがそんなに得意ではない。
あんなに上手く出来ないよ…と半ば反ベソ。
でもなんとかしなきゃと必死に練習しました。
息子を園に入れるためのパート勤務という意味合いもあったので、パートと並行して教室運営をして様子をみていました。
息子が年中さんになり、園に預ける条件もなくなったタイミングで「1年フリーでやらせて欲しい」と夫に伝え、パートを辞めることに。
同時にパン屋さんとしての活動が始まり、当時は今では考えられないくらい動いていました。
こちら一例です。
わたしの運営していたパン教室は一から生地を作るのではなく、成型をメインに短時間で終了するスタイル。
あらかじめわたしが全ての生地やフィリングを仕込んでいくので前日からの準備も必要でした。
そうなるとこれはもはや週4日パン教室関連の動きをしています。
当時29歳。元気だったから出来たんだと思いますw
それなりに結果もついてきたので無事にパートを辞め、フリーランスとして活動するようになりました。
30歳の年には息子が通っている園のPTAの会長にもなってしまいました。
そうなるとこの状態ではもう忙しくて身体がもちません。
卵アレルギーが強烈に悪化したのもこの時期。
3ヶ月に1回くらい扁桃炎にもなるし、身体はボロボロでした。
働き方について考え始めたのもこの頃。
息子の入学もあったので教室を閉じたところ、今度は一気に暇になる。
そりゃそうですよね。週に4日動いていたものがなくなるのだから。
こうやって振り返っていて気づいたんですが、わたしはどうやら極端にどちらかに触れてしまうみたいですね。
『忙しすぎてパンクするか、暇すぎて収入がなくて困るか(笑)』
そう思うと今はだーいぶ安定しているかもしれません。大人になりましたねw
こうやって身軽に働き方を変えられるのはコンパクトに働いているからかなと思います。
複業的なことも挑戦できる
2015年から2021年の6年間はわたしにしてはあまり掛け持ちをしないで「パン屋とイベント主催業」に落ち着いていたような感じがします。
月に2.3回の出店。
月に数回の打ち合わせ。
収入面でいうと実は全然なかったのですが精神的には安定していました。
2019年に通販を開始。
2020年コロナ禍に入り、生活が一変。
とタイミングよくここで通販がぐーーんと伸びました。
ちょうどいろいろと考えていた時期でもあったので2021年を区切りに全てのイベント関連から離れてみることに。
ポッカリその部分が空きました。
そこで今挑戦しているのがいわゆる”複業“ですね。
働き方には「フロー型ビジネス」と「ストック型ビジネス」があると言われています。
せっかくなのでそれぞれの特徴をまとめておきましょう。
『お金の大学』より引用させていただきます。
どちらも一長一短。
辞めたらもう生産されないけれど、お金にはなりやすい“フロー型“。
例えばモノ作りをされている作家さんはこれにあたります。
お金になるかは未定だけれど、形になってきたら心強い“ストック型“。
これは例えばYouTubeなど一度形を作っておくようなものです。
パン屋は間違いなく「フロー型」です。
焼いた分だけ収入が得られる。
休んだら収入はありません。
病気にかかったらストップするし、天災が多い日本ではいつ物流が止まるか分からない。設備が壊れる可能性もあります。
物価が上がってきたりで売り上げが伸びなくなることも考えられる。
とにかくビビリなわたしは以前から「ストック型」の何かを作りたいと思っていました。
自分の経験のアウトプットにも最適だし、アウトプット作業はライティングスキルやパソコンの知識も得られます。
進んで情報収集をするようにもなったし、無駄に過ごしていた時間をしっかりと埋めることが出来るようにもなりました。
無事にYouTubeやブログの収益化も少しずつ出来るようになったので今は「継続することと質を高めること」を目標に頑張っています。
また作業をルーティーン化して時間の余白を作ることも試みています。
余白を見つけることが出来たらまだやりたいこともあります。
まずは今少し見えかけてきた光の部分を追いかけてみようと思います。
家族との時間がとれる
わたしにとって最大のポイントがこちら。
「家族」という言葉はわたしの人生のキーワードだと思っています。
生まれ育った実家ではいろいろなことがありました。
もちろん表立って話すようなことでもないので詳細は割愛しますが、楽しいこともあった反面、少なくとも「家族って最高!」とは思えない環境でした。
まだ学生だったので感情的に受け止めていた部分もあるのかもしれません。
今思えばあの場面で冷静に考えておけばよかったとか、この経験を糧にして頑張るぞ!と思えばよかったとか後悔もあります。
その影響からか「自分が築く家庭は絶対幸せにするんだ!」と変な気合いが入っていました。
案の定結婚当初は見事なほどの空回り。
自分の気持ちを抑えつけて、言いたいことを全く言えず勝手にフツフツと溜め込む始末。
爆発した時にはもう支離滅裂。感情マックス。
変なところが完璧主義なものだから、育児中はなぜかいつもカリカリ。ピリピリ。
なのに自分で仕事なんて始めちゃったものだから若さゆえの勢いで一人で突っ込んで、一人で傷ついて、一人で落ち込む。
パン屋を始めたと思ったら謎のスイッチが入って暴走。
不器用なもので、失敗しないと気づかないのです。
それをいつも客観的な視点で指摘してくれるのが夫。
頭が上がりませんというか、毎回大変申し訳ない気持ちでいっぱいですw
なぜか周りを見渡して変な劣等感を感じる。
自分がいかに恵まれた環境にいるのかに気づいたのはここ数年のことです。
年齢的に大人になってきたこともあり、一歩引くことを覚えました。
きっとこれからも一歩進んでは失敗し、落ち込み、修正を繰り返すことでしょう。
でもそれはそれでいいと思っていて、その都度その都度働き方を考えることができるのもフリーランスならではだなと思います。
デメリットも考えておこう
ちいさなパン屋でフリーランス、ということはもちろんデメリットも存在します。
例を挙げてみましょう。
- 収入の安定感はない
- 全て自分で考えないといけない
- 自己管理しないといけない
「ですよねー」ってことばかりですよね。
心配性なわたしとしては収入の安定という部分は毎月ソワソワしますし、うまくいった時のテンションだけは立派に上がっちゃうから失敗した時の落ち込みと言ったら相当なものですw
収入の安定、についてはフリーランスにそんなものはないことは重々承知。
なのでさまざまな角度からのアプローチをするようにしています。
- 通販のサイトは1つにするのではなく、いくつか運営しておく
- パン販売だけでなく、複業を持っておく
2つとも現在実践中です。
今は手一杯で出来ていないことがあるので、余裕が出来たらまた一つ新しいことに挑戦してみようと思います。
自由がある分、不安もある。
自由だけれど、孤独もある。
塞ぎ込むときはとことん塞ぎ、前に出る時は出過ぎてしまうこの不器用な性格は難しいですが、”とりあえずやってみよう精神“があることは褒めてあげたい。
そんなこんなで毎日コツコツ積み重ねるようにしています。
今回のまとめ
今回は「小さく働くからこそ出来ること」を5つご紹介しました。
- 好きなことを仕事にできる
- 働き方を変えられる
- 複業的なことも挑戦できる
- 家族との時間がとれる
- デメリットも考えておこう
「好きなことを仕事にしているんだから責任を持とう」
これはわたしの中で大切していることです。
自分が好きでやっているんだよね?
やりたいからやっているんだよね?
お金だけを考えたら外で働けばいいじゃん。
なぜそれに固執するの?別の角度から見ればいいのに…
よく夫に指摘されてきた言葉です。
ど直球で飛んでくるので胸にグサグサ突き刺さりますが、一瞬立ち止まって考えてみると実に的を得ています。
もう辞めたい!と思ったことは何度もありますが、家族も周りもみんなそれぞれ悩みを抱えて生きている。
そんな中で自分は恵まれた環境で好きなことをしてお金を稼げている。
“なぜそれで文句ばかり言うのか。“
落ち込んだ時はこんな風に自問自答して、ちょっとだけ現実逃避してまた切り替えるようにしています。
コンパクトに働きながら、自分の好きなことや向いていることを日々探し続ける。
ブログやYouTubeもパン作りの内容ではなく、パン屋の解説系にシフトチェンジしたのはもしかしたら自分探しの一環だったのかもしれませんね。
メンタルケアから具体的な働き方まで惜しみなく伝えていこうと思います。
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