今回はパン屋と関係するような、しないようなお話。
実はわたくし、夏前からダイエットをはじめました。自慢じゃないですが、わたし万年ダイエッター。いや、今思えば無謀なことばかりしてました。
楽しようとして、極端なことをね。
6月の終わり。鏡を見て二度見。
あなた、太りましたよね?
いや、マジでマジでヤバイ。
人生で初めて「ヤベェ」と思いまして、真剣に取り組み始めて3ヶ月弱。
結果が出てまいりました。てなわけで今回はズボラ女のダイエット記録。
これまで何をしても続かなかったわたしが、楽しみながら6kg減量したポイントをまとめてみます。なお目標はもう少し先です。
減量に着目したことで、実はパン屋と関連していることも判明。ときどき「ああ共通するな」みたいな部分があったのでそんなお話もしております。
ね。関係がないようで、ある話。
ダイエットしたいけど悩める皆様、ぜひ参考にしてみてください。ズバズバ言いますので、心がキュッとしても受け止めてくださいねw
普段はパン屋のお話をしています。電子書籍も出版していますのでよろしければご一読ください。
食べてないのになぜ増えるのか
長年痩せたいと思っていたわたし。ずっとこう思っていました。
そんなに食べてないのになぁ〜
これ、訂正します。
「太ったなら食っとるんや」
これまで何度も試みた減量。こんなことやってました(一部抜粋)。
- ジムの減量プログラムに課金
- 補正下着とそこのサポート食課金
- セルライトを取りにエステ通い
- 謎の減量できるゼリーを購入
- 脂肪を吸収する謎のサプリ購入
ええ。楽して短期間で痩せようとしてましたよ。
食事は絶対変えたくなかった。だって美味しいから。食べること好きだし。我慢したくないし。
そしてこうも考えていました。
「体重は重みだもの、チョコは軽い」
今思えばよくわからない理論です。
中学生くらいから体型に悩んでいた割には、全く学習せずに自己流で挑んできたわたし。
学生時代からずっと中肉中背でした。ほぼ停滞していたので、30代後半になった今も「学生時代から変わらないねー」と言われます。
褒め言葉と捉えていいのか、どうなのかはもうよくわからないw
のちほどカロリー計算についてお話ししますが、無意識に驚くほどのカロリーを摂取しておりました。逆によくこの体型で耐えていたなと。
卵アレルギーになり、食べれないものが多かったのも今となっては守ってくれていたのかもしれませんね、脂肪からw
今回は「最後のダイエット」と位置付けて、理論からしっかり学ぶことにしました。
というわけで本題に入っていきましょう。
ざっと脂肪撲滅の概要をまとめてみます。
人間にはいくつか代謝の種類があります。
- 活動代謝
- 食事誘発性熱産生(DIT)
- 基礎代謝
このうち何もしなくても代謝されるのは基礎代謝。息をする、心臓が動くなど”生きるために”必要なエネルギー。
食事誘発性熱産生は食事したものを消化するために使われるエネルギー。そして活動代謝は体を動かすことで消費されるエネルギーです。
この代謝たちを利用して狙うは「摂取カロリーより消費カロリーを増やす」こと。からの「脂肪を燃焼し、体脂肪減らす」こと。
ダイエットの目的は体重を減らすことではない。脂肪を減らすことだ!と言われて確かになと思いました。
今回ロジカルダイエットという本を起点にしております。前半では「ぐぬぬ…」とぐうの音も出ないほど核心を突かれますw
が、これまでの勘違いを取っ払ってくれるので個人的には一度読んでみることをオススメします。
さて、我々人類。いざ体重に危機感を持つとなぜか筋トレを優先してしまいませんか?
ロジカルダイエットによりますとどうやら筋トレでは痩せないらしい。
なんだってぇー!?
というのもこの代謝の中で一番大きいのが基礎代謝。
割合にするとこんな感じです。
端的に言って「食べる量を減らした方が早い」んです。
有酸素運動や筋トレをやってもせいぜい100-200kcal。汗だくになって、ヒーヒーなる。それが好きな人もいますよね。
でもぶっちゃけですよ。それが好きな人って痩せてません?w
運動が嫌いな人だからこそ、食事から変える。
つまりご飯を小盛りにしてみる。すると摂取カロリーが減ります。
おやつのチョコをオイコスに変えてみる。ほら、摂取カロリーが減ります。
マックのポテトをSサイズに変えてみる。そりゃカロリーは減ります。
わたしね、ずっとカロリー否定派だったんです。
「結局重さじゃね?」って思っていた節がある。でも今ならわかります。
「めっちゃカロリーだわ」ってw
とはいえ極端に食べないのもいけません。
よく危機感をもつと食べないようにします。でもあれ、絶対やっちゃいけない。
基礎代謝を下回るようなカロリーでは身体が「飢餓状態やぞ!餓死すんなよ!」と勘違いし、脂肪だけでなく筋肉も消費に充ててしまいます。
そうなると筋肉も減ってしまう。
しかも食べないと我慢をしているわけで、その我慢はそのうち大爆発します。
行き着く先は「リバウンド」。さらに筋肉が減っていると基礎代謝は下がり、燃やしたいものを燃やせない体になってしまいます。
つまり百害あって一利なし。
やば!と思って、数日食べる量を極端に減らして1週間もしないうちにドカ食いしていた頃を思い出します。
体重(正確には脂肪)を減らすには1ヶ月1kgくらいのペースがベスト。体脂肪1kgを侮ることなかれ。ずいぶん印象は変わります。
体重の5%以上を1ヶ月で減らすと脳に飢餓スイッチが入るらしいですよ。なのでいかに脳にバレずに落とせるかがポイント。
あとこれも学びました。
一喜一憂したところでこの理論なら脂肪は増えない
脂肪1kg減らすのに-7200kcal必要なら、脂肪1kg増やすのにも7200kcal必要なわけで。毎朝体重計乗って「わぁぁ!」と思っても、それは水分量や腸内の残留物。要はむくみと便秘です。
女性はホルモンバランスで簡単にむくみます。生理前後は1-2kg増えるなんて普通です。
わたしもしばらく数値を観察していて、やーーっと一喜一憂の回数が減りました。
やれることを淡々と続けていれば結果は出る。こう思えたのはごく最近のこと。
ちなみにですが「脂肪が燃える」って何だと思いますか?
身体の至るところでエネルギーとして使われるんですが、その最後に行き着くのは「二酸化炭素」と「水」なんですって。つまりは呼吸ですよ。おならも含めw
ずっと排泄物としてだけで脂肪が流れていくと思ってました。おかしいと思ったんですよ、便秘してても痩せることに。
医療系で学んでいたこともあり、つい調べてしまいました。いや、学んでいたのにまったく理解しておりませんでした。無念。
話を戻しましょう。
『人事を尽くして、天命を待つ』
よく努力は裏切らないとか言いますが、あれって分野によって違うと思うんです。
パン屋だと努力しても報われないことありますよね。でもカロリーはたぶん裏切りません。健康体なら。
カロリーを管理してるのに痩せないならそれはたぶん隠れたところで食ってるんです。
ちいさな減量でも脳は気づくみたい。すごいですね、身体って。
カロリーとPFCバランス
さて、カロリー否定派のわたし。手のひら返しでカロリーを信用するようになりました。
ここからはこれまでの食事を見直しながら、今気を遣っていることをお話ししていきます。
カロリーカロリーうるさいなと思うかもしれませんが、摂取カロリーより消費カロリーを増やさないと脂肪は減りません。
でもカロリーだけ意識してると何故か減りません。
実はもっと大切なことがあります。
それが「PFCバランス」。
何にも考えずに食べると大抵脂質と炭水化物が多め。でも肝になるのは…「タンパク質」なんです。
例えばおにぎりを食べたとするとほぼ炭水化物。クッキーを食べたとするとこれも炭水化物、あと脂質。
わたし好きな食べ物はほとんど炭水化物と脂質の塊でしたw
タンパク質って意識しないと意外と摂っていない。タンパク質は鶏肉や豆腐、卵に含まれていますよね。
あいにく万能である卵が食べられませんが、最近はおいしいプロテイン食品も出ています。カロリーを気にしつつ、うまく取り入れていきましょう。
カロリーを減らしているのに痩せない!の原因は2つ。
- PFCバランスを無視していた
- 実は知らぬ間に食べている
たぶん知らぬ間に食べているが多いかと。カフェオレも牛乳はそれなりにカロリーがあります。
透明であたかもカロリーのなさそうなわらび餅。あいつ炭水化物の塊です。
大好きなアルフォート。1枚50kcalを超えます。
2枚でバナナ1本を余裕で超えます。なのにお腹は膨れない。
いざPFCバランスを意識しようとすると、これが意外と難しかったりするんですよね。
そこで文明の力を使い始めたというわけであります。
それが最近よく出てきている「あすけん」。次の項目で解説しますね。
減量に向けて投資したもの
ダイエットを開始したのが7月初旬。
今回を最後のダイエットにしたかったので、予算を10000円とり、必要なものを揃えました。
予算内で購入したのがこちら。
まず「あすけん」と心中する気持ちで課金しましたw
1ヶ月に1.7kg減るペースが推奨されていたので、それに忠実に沿って生活してみる。
摂取カロリーはこのくらい、消費カロリーはこのくらいと。
余裕が出てきてからは摂取カロリーの適正量のギリギリのラインを狙って減らしていきました。
消費カロリーもちまちま動いて稼ぐ。
PFCバランスを把握するには課金が必要。半年で1900円。それで脂肪が減るならお安いご用。
体組成計はRenphoにしました。13項目測定できて、Bluetoothでスマホに保存。
あすけんとも連携しています。
これね、かつては手入力していたのですが手入力ってめんどくさいし…サバ読みたくなりません?今回は全てを受け入れる気持ちで購入しました。
心なしか体脂肪率が低めに出る気もしますが、数値が減れば減っていることに変わりはないのでヨシとします。
続いてキッチンスケール。こちらは常時キッチンで一番手に届くところに置いています。
白米の150gって思いの外少ない。グラノーラの50gもめっちゃ少ない。干し芋の30gなんてお情け程度w
これまでいかに食べ過ぎていたかを知り、愕然としました。”常に手の届くところ”に置いておくのがポイントです。
タッパーは大中小揃えました。大きいのは冷凍弁当用、中くらいはお惣菜用、小さいのは150gの米を分けておく用。
中途半端にふらふらと続けるよりも半年ガッツリ取り組んで、生活に定着させたかった。ついでに家族も巻き込んでおります。
そして現在。計量や計測に慣れてきたこともあり、見たもののカロリーがなんとなく分かるようになりました。
まるでパンをみて何がどうなっているかを想像するかのように。
減量したこの期間、旅行にも何度か行っています。コース料理を食べることもありました。
そのときは他の食事で調整する。
夫が単身赴任している上海にもいきました。
さすがに「あすけん」で検索しても国外は出てきません。なので見た感じで似たような料理を入力。
そこで気づいたのが「中国の料理はシンプル」ということ。
ラーメンのつゆはコテコテしていません。餃子も焼き餃子より水餃子が多め。
麺に卵を使っていないことも多く、パン屋さんのパンも卵不使用多め。
日本の料理がいかにコテコテなのかを知ってしまった。いや、コテコテだから美味しいのかもしれない(ちなみに上海はご飯、とても美味しいです)。
食事に意識を向けたことで感じ方が変わったのも今回の変化ですね。
ちなみにこれだけハマり込んでいるので、息子も影響されて最近はカロリーを確認していますw
性格に合わせた仕組み作り
ここまでで「正しい知識をつけて、必要な道具を購入」しました。
なんだか商売をはじめたときと似ていますよね。そういえばパン屋をはじめたときも分からないことだらけでした。
なのに自分流にアレンジしようとしたり、見て見ぬふりをしてきたものがあります。
結局、一番大切なものって「基礎知識」。それを身体に叩き込んで、ようやくアレンジできるようになる。
パン屋に関して言えば「経験者」として自分がみなさんにお伝えできることをこのチャンネルを通して発信できたらと考えています。
話をダイエットに戻しましょう。
わたしがダイエットに向けて取り入れた方法。それは「性格に合った方法をゲーム感覚で取り組む」。
これまでレコーディングダイエットは挫折していました。というのも書き忘れるんですよ。本末転倒。
あと食べ過ぎると書きたくなくなる。なんなら”なかったことにしてみる”。
これではまったく意味がありません。
そして体重で一喜一憂するタイプ。だからいつからか体重計に乗らなくなりました。
久しぶりに乗ると大抵ちょっと増えている。それが積み重なって気付かぬうちに増えていた。
またこうも言ってました。
「あんまり食べる方じゃないのになぁー」
これは撤回します。食ってました。”ちいさくて、高カロリーなもの”ばかり食べていました。
今回はそれらをすべて受け入れる。
受け入れた上でこれまで絶対手をつけなかった食事内容を変えることに取り組んだのです。
それが「あすけん」。チェーン店を含め、大抵のものはカロリーや栄養情報が登録されています。
消費カロリーも今は便利ですね。スマホを身につけていれば歩数はカウントされています。
わたしはApple Watchをつけているので、心拍数などからエクササイズのカロリーもわかります。なので割とその辺りは正確に記録できていました。
でもこれ、最初はそうでもなくて。
食事ごと入力していたら、夜200kcalしか食べられない。
つまり全体的に食い過ぎ案件。
200kcalで夜ご飯。こんなのお腹が空いてやってられない。
何故こんなことになったのか。
おやつにアルフォートを4枚食べる。カロリーだけでなく、PFCバランスも乱れる。
入力のたびにあたふたしたところで食っちゃったもんは吐き出せませんよね。
あすけんの落とし穴は「順番に入力すると足りなくなる」こと。そこで「毎朝すべての食事を先に入力する」ことにしました。
朝イチで一旦食べたいものを全部入れてみる。
カロリーもPFCバランスも気にする。正確にはPFCバランスが適正範囲ならカロリーも適正範囲に収まります。
「タンパク質が足りないか…おやつはオイコスにしよっと」
「今日は炭水化物が足りない…おやつは干し芋だな」
「あれ?脂質が足りないのか…ならナッツを食べよう」
こんな感じで食事もおやつも内容をはめてみる。すると楽しくなってくるんです。意外と食べれるものも多かったりしますしね。
ときどき”脂質と炭水化物が足りない”日があります。こんなときはアイスやチョコが食べられる日。
範囲内に収まっているわけですから、心おぎなく堪能できるのです。
こーんな感じでパズルのように組み合わせる。
PFCバランスが適正だと達成感はハンパない。
以前、飽き性のわたしがパン屋が続けている理由をお伝えしました。
「パズル感覚で焼き上げスケジュールを考えるのが好き」
パンを焼くこと、食べることももちろん好きなのですが、一番好きなのはパンを焼くときのスケジュール管理を決めること。ピタッとハマったときは思わず拍手してしまいます。
これと同じ感じで今回は食事管理でパズルをしてみた。
うまくハマるとうれしい。少し時差はありますが、脂肪も減ってくる。うれしい。
今回6kgも楽しく減量できた大きな理由はこれです。
ちなみにあすけんでは「予定入力」ができます。これは前日までにある程度カロリー計算を済ませるというもの。
わたしはこの機能は利用していません。なぜなら「PFCバランスが見れない」から。
これまで幾度となく食事制限を試みました。でも極端すぎたのと、バランスが悪かった。
糖質制限したときは常にイライラしていたし、脂質制限したときはお肌がカサカサになった。
極端なことは続きません。それに減量したら次は永遠の停滞期がやってきます。維持するということは「停滞させる」ということ。これが一番難しいだろうと覚悟している。
だから今回はPFCバランスに照準を絞った。
「一生続けられる食習慣を身につける」が目標でした。
これって商売にも似ているし、お金の管理の仕組みにもよく似ています。
”ほそく、ながく、つづける”
10kgの減量に成功した暁には「停滞期の乗り切り方」なども分析してみようと思います。現在めちゃめちゃ分析中ですw
今回のまとめ
今回は「【ズボラ女の減量計画】3ヶ月弱で6kg痩せたハナシ」ということで、万年ダイエッターだったズボラなわたしが減量に成功した様子をお伝えしました。
パン屋をやっているとね、どうしてもパンは食べます。だから「ちょっとぷにっとしてるくらいがかわいいやん」なんて思ってましたw
いや、違いますね。それはただの言い訳で、ただの逃げ。
本当はシュッとして、着たい服をかっこよく着たい(とはいえ着たい服はブカブカ系ですけど)。
現実を知って、受け入れて3ヶ月弱。コツコツと6kgの減量に成功しました。
原動力は「危機感」。言われてやるのではなく、やりたいからやる。
これもまたパン屋の運営と似てる。
そう、人に言われてやるのではありません。自分がやりたいからやるんです。
コツコツいきましょ。きっとどこかで報われるはず。
そう信じています。また進捗がありましたら、報告しますね。お楽しみに!