今回は独学でパンを学んでいた時に読んだ本をご紹介します。
産後、育児をしながら空いた時間に焼いていたパンたち。
ベビーマッサージ教室を始めて生徒さんにプレゼントしてみたり、お友達にプレゼントしていたらひょんなきっかけで教室をスタート。
たまたま条件が揃って”お店を持たない小さなパン屋”になりました。
ちいさい規模だし売上もそこまでないけれど、自分の大切なものを守りながらやりがいがあるとても素敵な仕事。
このブログではわたしがこれまでさまざまな活動をしてきて良かったことや不便なこと、嫌だったことなどを実体験をもとに配信しています。
今回は「独学でパン屋になったハナシ」にフォーカスして解説していきます。
わたしがパン作りでたくさん学んだ本たちと、パン屋になるときに参考になる本の中からピックアップしていくつかご紹介します。
パン屋になるときに参考にしたのは主にマーケティング的な本。
ノウハウについては手探りで進めてきました。
これまでにまとめてきた内容に全て入れてきていますのでぜひ過去に遡ってご参考ください。
独学は遠回り?
以前「独学でパン屋になれるのか?」ということに焦点を当てました。
「独学って遠回りじゃない?」と思う方もいると思うので、その部分についてまずまとめておきます。
パンだけでなく、アクセサリーやカバンなどの作家業に関しては独学はむしろメリットに働くことがあります。
もちろん基礎的な部分はスクールや講習で補うことが出来ます。
今の時代、情報はどこにでも転がっています。
「〇〇協会の〇〇という資格を持っています」など付加価値をつけたいのであればスクールなどは必要でしょう。
でも習っただけで終わってしまうことって多いと思いませんか?
子どもの頃の習い事を例に挙げてみましょう。
例えば学習塾。
親目線だと『塾に通わせてるから勉強は大丈夫』。
子ども目線だと『塾に通ってるから勉強している』。
と思いがち。
しかし果たしてそうでしょうか。
少なくともわたしは勉強している”つもり”ではいました。
でも今思い返すと『そこで時間潰し』をしていただけな気もします。
ボケーっと3時間過ごして帰宅。
なんとなく学校の宿題を終えて、ドラマ観て、お風呂に入って1日は終了。
これを繰り返す日々。
たくさん習い事をさせてもらったのに「申し訳ないことしていたな」と親になった今、痛感しています。(思えば週6で習い事してました)
要は本人のやる気次第。
やる気があればやるし、なければ単なる時間潰しになるだけ。
パンを含め、習い事は総じてその傾向があります。
しかも悲しいかな、”やっただけ伸びる”という世界でもありません。
向き・不向きだってあります。
スクールに通って近道になる人もいれば、回り道になる人もいる。
独学が近道になる人もいれば、回り道になる人もいる。
全ては自分次第。
気になることがあったらまずは自分でかじってみる。
自分ではどうにもならないほど難しければ習ってみる。
独学は”自分の手で、自分の足で経験を積める”。
挑戦して、失敗して、どうにか試行錯誤して辿り着いた時の快感。
これは独学ならではで、記憶にも色濃く残ります。
『自分がやりたいかどうか』。
大人になってからの進路選択は自由です。
家庭を持つとどうしてもそれだけでは済まされない部分も出てきますが、”やりたければやればいい、やりたくなければやらなければいい”。
ぜひこの部分は頭に入れておきましょう。
と、アツく語ってしまいましたが、そろそろ本題に入っていきましょうか。
パン作りの基礎となった本たち
ここからはわたしがお世話になった本をいくつかご紹介していきます。
パン作りの部分で今でも持っている本です。
- 高橋雅子さんの「ちょっとのイーストでゆっくり発酵パン」
- いたるんるんさんの「おうちで簡単!焼き立てパン」
- 幸栄さんの「少ないイーストで失敗しないパン作り」
- テコナベーグルワークスさんの「まいにち食べたいベーグル作り」
- 辻調グループさんの「パン作りに困ったら読む本」
それぞれサクッと特徴を解説していきます。
高橋雅子さんの「ちょっとのイーストでゆっくり発酵パン」
パン作りをするときに一番初めに手にした本。
パンのイースト臭を消すためにはどうしたらいいかと探していた時に見つけました。
基本の生地からベーグル、バゲッドまで幅広く学べます。
表紙が破れるほど使いました。
他にもいくつか本を持っていますが、変わったメニューも多く、バリエーションの参考にさせてもらっています。
いたるんるんさんの「おうちで簡単!焼きたてパン」
いたるんるんさんは元々レシピをネットで拝見していました。
本を出版されるとのことで即購入。
見かけないアレンジなどもあり、自分の基本の生地にアレンジを加えるヒントをくれました。
今でも時々見返して、ココアなどの配分を参考にさせてもらっています。
※Kindle unlimitedで読めます
幸栄さんの「少ないイーストで失敗のないパン作り」
”卵とバターを使わない生地”を考えようと思った時に本屋さんで目に入ったのがこちら。
こめ油やセサミオイルなど液体のオイルを油分に使った生地が特徴です。
そういえば当時セサミオイルを普通の香ばしいごま油だと思って焼きました。
びっくりするほど不味くて、後から確認したら「太白ごま油」だったことが判明。
今でもあの失敗は覚えていますwめっちゃクドいパンが焼けましたww
この本からヒントをいただき、現在の基本レシピの参考にもなっています。
テコナベーグルワークスさんの「まいにち食べたいベーグルの本」
ベーグル専門店の本ということで、さすがのアレンジ力!
食感別にメニューのバリエーションがありプチぱんでも使えそうなアレンジがたくさん載っています。
中でもベーグルにクッキー生地を乗せるのは斬新。
いつものアレンジに飽きてネタ不足になった時に読み返しています。
辻調グループさんの「パン作りに困ったら読む本」
パンの工程の仕組みや原理が載っている1冊。
基本レシピは卵を使用しているのでほとんど活用していませんが、本の半分近くを占める『パンの仕組み』は何度読み返したことか。
パンを食べるより、作る方が好きなタイプとしては最高の1冊。
時々、材料の役割などを解説しますがガッツリ参考にさせてもらっています。
以上がわたしがパン作りを始めた時に読んでいた本。
アレルギーの関係で卵が生地に入っている本はあまり読みませんが、アレンジを考えるときの参考として本屋さんに探しに行くことは多いです。
パン屋さんを始める前に読みたい本
次は「パン屋の開業」に関する本。
わたしが読んでいた本はすでに廃盤となっている本が多かったので、最近読んでいいなと思った本をご紹介します。
- 小さな「パン屋さん」の始め方
- 小さなパン屋さん、はじめました
- パン屋ではおにぎりを売れ
こちらもざっくりと感想をまとめていきます。
小さな「パン屋さん」の始め方
まさに「パン屋さんになりたい人」向けの本。
パン屋さんの紹介・かかった費用なども記載されています。
ざっくり概要を知りたい方にオススメの1冊です。
お店を作る条件は人により異なります。
「もっと細かい部分が知りたかったのよ」という気持ちになるかもしれませんが、ここに関しては致し方ない部分かと思います。
その部分も含め、「パン屋を始めるにはどんなことが必要なんだろう」という目線で確認するのにいい1冊。
小さなパン屋さん、はじめました
こちらは先ほどの本と真逆。
10人の小さく働くパン屋さんを紹介しています。
具体的な部分はあまり深くなく、どんな雰囲気のお店にしたいのかという”目で楽しむパン屋の作り方”という内容の1冊。
1人で営む方もいれば、夫婦でお店をされている方もいる。
働き方を考えるのにいい1冊でした。
パン屋ではおにぎりを売れ
この本は打って変わってマーケティングの本。
要は「角度を変えてアプローチする」という部分に焦点を当てています。
”パン屋はパンしか売ってはいけない”というルールはありません。
視野を変えてもっと広げたら楽しいし、売り上げが伸びるかもしれない。
わたし自身はこの本を読んで「逆にパン屋ではないことをしてみよう」と思い、動画やブログを始めています。
修行したパン作りのプロYouTuberさんに独学の自分のパン作りが勝てるわけない。
なら10年のこの経験をコンテンツにしてみようという逆発想です。
飽き性ゆえいろいろとかじってきたからこそ良くも悪くも経験だけはした。これや!となり今に至ります。
そんなヒントになった1冊でした。
”パン屋の開業”型の本に共通するのは「お店の紹介」の内容が多いということ。
だからレビューに「内容が薄い」とか書かれてしまいますが、これはどうにも仕方のないことのような気がします。
- 場所が違う
- 予算も違う
- 働き方も違う
つまり「正解がない」ということ。
本のままやればいいという話ではないので、具体的な部分に踏み込むことは難しいのです。
実際わたしも動画でいろいろと紹介はしていますが、わたしと全く同じ条件で、全く同じように働くというのは実現不可能だとわかって紹介をしています。
あくまで”参考”にしてもらって、そこからは自分の頭で考える。
だから開業系の本はあくまで1.2冊読む程度で。
あとは経験とどう広げていくか。
学ぶより行動する。
商品を広げる、販売方法を広げる、働き方を広げるなど可能性はたくさんあるので、経験を積みながら広げていきましょう。
確定申告は本と会計ソフトとともに
プチでもガチでも起業したらそのあと付きまとってくるのが『確定申告』。
わたしが活動を始めた頃は今ほどネットの情報が細かくなかったので1冊の本を頼りに確定申告を進めました。
毎年改定されているので、時期になったら本屋さんの確定申告ゾーンにいけばあるかと思います。
ざっと青色申告について解説されています。
が、正直この部分に関しては知識として頭に入るのみ。
大切なのは「確定申告という書類を出せるか」ですよね。
この部分は会計ソフトに任せることをオススメします。
わたし自身は『弥生会計』を使っています。
基本確定申告に関しては税理士さんにお願いする規模でもないので全て自分で作業しています。
金額と項目を入力すれば仕訳も各種帳簿も作成してくれます。
書類まで作ってくれるので完全にソフトに頼る形にしました。
あとはe-taxでも郵送でもいいので送れば完了!
確定申告に関しては「知識は本で、作業は会計ソフト」でいきましょう。
個人事業主向けのクラウド確定申告ソフトはこちら今回のまとめ
今回は「パン屋開業を独学で学ぼう!」ということでわたしが実際にパン屋を始めるまでに読んできた本と最近読んで良かった本をご紹介しました。
今わたしが更新している動画やブログは基礎になったこの本たちにわたしの経験を加えながらこれからちいさくパン屋さんを始めたいな、という方向けに発信しています。
好きなことはとことん突っ込んでいきたいタイプ。
性格的に人を頼ることが苦手なので、パン屋を始める時も自分で調べて決めていきました。
人に頼るのが苦手だからこそ、これまでの経験は色濃くわたしの中に収まっています。
途中でも触れましたが「全く同じ条件で、全く同じ働き方」は出来ません。
それは人それぞれ環境も性格も考え方も違うから。
でも”参考”や”アレンジ”は出来ます。
わたし自身もパン屋と並行して動画やブログにまとめるという経験はひよっこ。
だからいろーんな方の動画や情報をかいつまみながら日々ネタ探しをしてなるべく分かりやすくなるような方法を探しながら挑戦しています。
人間みな未熟。
挑戦をしている人にしか味わえないこの感覚、個人的にはとても好きです。
まだまだ学んで楽しんで、わたしの経験がお役に立てたらと思います。
参考に出来ることがあれば幸いです。