前々回・前回につづき、完全に備忘録になっております海外赴任記録。
ここまでいかがでしょうか?
「ほえーーー!」ってことありました?
案外こういった話って出回ってないですよね。
わたしとしては「ネタやん」くらいの感覚なので、夫の許可のもと出せるところまで出してますw
いつかね、電子書籍にまとめたいの。彼には現地の情報収集も頼んでます。
というわけで今回でキリとしますね。引き続きゆるくお付き合いください。
荷物を大量に送り込む
役所関連の手続きは出国1週間前。
先に来る壁は『荷物』。
- 手荷物なのか
- 航空便なのか
- 船便なのか
会社が補助してくれるのは最初と最後の1回のみで、受け取りの際はパスポート原本を預けることになります。
ここでは第一関門である”荷物”のお話。
とはいえ夫は単身赴任。もともとそんなに物を持つタイプではないので、船便と手荷物だけにしました。
いや、正確には航空便の規定が厳しくて受け取りが2回になるのもめんどくさいから、船便だけにしちゃえ!で船便だけにしました。
が、今となっては2週間前後で届く航空便を使っていれば楽な部分もあったのでは?とプチ後悔w
だってホテル住まいは1ヶ月。そのあと荷物が到着するまで1ヶ月。
彼はアパートで1ヶ月どう暮らすのでしょう?
鍋とか全然買っていいから、とにかく健康的に過ごしてください。
今後赴任される方。タオルとか鍋とかは早めに受け取れる航空便にしましょう。
用意した荷物のカテゴリはざっとこんな感じ。
すぐ使うもの、バッテリーなど原則手荷物のものは手荷物に入れていきました。あとおやつとか。
カロリーメイトをキャリーケースの段差に敷き詰めたのはここだけの話wだってピッタリハマったんだもの。
船便・航空便は詰め込める荷物が違います。こちらの表をご覧ください(日本通運HPより)。
「航空便、もはや何が積めるんや!」って話。
到着後すぐ使うような教科書とかを入れるそう。
厳し過ぎてボールペンの液体すら指摘されたという話を聞きましたw
我が家は単身だし、めんどくさいしで船便だけに。
事前に見積もりがありまして、出国の2ヶ月くらい前に行いました。
でもね、船便も謎ルールが多くて。
これがね、エピソードがあるんです。3つほどお話ししましょう。
化粧品も歯間ブラシもカウント1
化粧水が1本あったとすると、カウントは1ですよね。これは分かります。
歯間ブラシ(60本入り)。
これ1パックだから1だと思うでしょう?
カウント60なんですってw
たくさん準備したらこう言われました。
ちょっとねぇ、1人で400本は普通の量じゃないね。
ええ、歯間ブラシ3箱ずつ持っていこうと思ったのに…。
まじかよ!ということで、複数回使えるワイヤータイプの歯間ブラシを用意。
で、船便発送の当日。
普通に「衛生用品=1」でカウント。
えええーーー。
あれ?60じゃないのん?なんやったんや!おどしか?と思ったのは心の中に秘めておきましょうw
食べ物は固形NG
中国だけに限らず、海外に食品を持ち出すのは割と大変なことであります。
なぜか固形の食べ物は航空便はもちろん、船便でも送れません。卵や乳、動物性の食材が使ってあったら全てダメ。
味噌汁もインスタントでわかめが固形ならダメ。ドレッシングも玉ねぎが固形ならダメ。
でも”精製米”や”お餅”はオッケー。味噌単体はいけます。
なんで?というツッコミはグッと抑えて入れましたw
香辛料もダメらしいですが、赤からの鍋の素はオッケー。
な〜に〜ご〜と〜(IKKO風)
事前に一覧表を作らねばならず、何度も作り直しては送りました。
ヨーグルト風味のサプリメント(粉末タイプ)はサプリ換算ではなく、食品換算となりました。
風味って言ってるやん!とずっと思いながら詰め込むのを見守ったわたしです。
基本は新品、衣服は出すを推奨
化粧品等は混入を防ぐため新品を用意。
衣服も同じかと思い、新品を用意していたところ、こう言われました。
衣服は盗まれることが多いので袋から出してください。
んん?どゆこと?盗まれる?
…そういう国らしいですw
なのでパンツも大量に袋から出しました(誰も盗まんだろとは思いましたけど)。
ヒートテックなども全て袋から出しておきました。嫌よね、誰かが着てっちゃったら。
服もまた無事に届くことを願います。
そんなこんなで下見から面白かった。暮らし始めたらもっと面白いことでしょう。
完璧主義の彼は案の定、今混乱しております。
大丈夫、じきに慣れる。
船便は運送業者さん立ち会いのもと準備します。
「何が、何個、いくらで買ったのか」を記録。
これがまたね…めんどくさくて。
- 衛生用品:18
- キッチン用品:6
とかその場で決めた単位でざっくり書かれるから「どれのどれ??」みたいなやりとりを何度もしました。
その指定された18の合計金額を書かねばならんのです。
パソコンで表にしていたけど、もう途中からよく分からなかったのでざっくり「あーこれ100均ね、110円!」と適当になったのは内緒w
日本通運さんで手続きをしましたが、「通関で引っかかりそうなものは家で弾く」とのことで出した荷物はよっぽど全て現地で受け取れるそう。
現地でお気に入りのものが買える保証はありません。持っていける限りのものを持ち込むのが吉。
たまたま我が家は無印良品愛好家。上海には無印良品があるそうなので、基本は現地で調達することになるかな(倍のお値段は覚悟の上で)。
そうそう、あまりに大量に輸送すると「お前、転売するんか?」ってことになり、無駄に関税をかけられるそうです。結局3つずつくらいしか入れませんでした。
全ての生活用品は3ヶ月分ほど買い込み、残りは手荷物で持っていけるところまで。
悩ましかったのは常備薬。使っている薬が現地で手に入るかは不明。
渡航前にある程度を処方してもらい、手荷物で持って行きました(英文の処方箋が思いの外しょぼかったのもびっくり)。
あんなのいくらでも捏造できるぞ…wと、そんな話は置いといて。
市販薬はこちらを購入。
- ロキソニン
- ロキソニンテープ
- アレルギー薬
- 普段使っている塗り薬
市販薬も英語の説明書が必要らしく、ネットで探しまくって渡しました。
一時帰国やわたしたちが遊びに行くタイミングで補充予定。その時に必要なものを持っていきます。出発前は爆買いですね。
手荷物は1人2リットルまでなのがネックだったかな。23kgというのも意外と少なかった。
残念ながらプレステ5は重かったので、わたしたちが遊びに行くときになんとかして持っていきます。任務が増えた。
と、こーんな感じで荷物を送り込みました。
赴任後1ヶ月はホテル住まいで、その後アパートにうつります。
物件を見ましたが、広い。
おそらく今の家のが狭いので、なるべくコンパクトに暮らしてくださいw
じゃないと、帰国したら大変です。
通信系の契約を考える
通信環境について。
中国では国の情報規制があります。
そのため現地のWi-Fiや電波では日本のサイトにアクセスしてもほとんど見ることが出来ません。
- SafariやGoogle検索
- LINEやSkype
- FacebookやInstagram
- X(旧Twitter)
- YouTube
- ABEMA
などはそのままでは見ることが出来ません。
Mリーグ(麻雀)が観れないなんて耐えられない!
で、みなさん利用しているのが『VPN』。
VPNとは「Virtual Private Network」の略。
ざっくりまとめると“日本の回線を経由する通信環境“ということ。
これ、別に違法でもなんでもないらしく赴任する方は大体みんな利用しているそうです。
夫が契約していったVPNはUCSS(サイトはこちら)。
出国前に手続きをしていきました。FireTVやパソコンも接続していったので、向こうで困らず観ることができている模様。
が、いつ観れなくなるかは分からないということで常に気を張っておく必要がありそう。
スマホは現地対応のSIMでギガ数こそ気にしますが大抵現状維持。
VPNはテレビなど長時間観るようなデバイスで主に使用することになります。
電話番号はどう維持してる?
日本の電話番号はpovoで継続。
出国前に1年12GB 5800円が販売していたので月480円くらいで回線を維持。
我が家は全員povoを契約しています。
現地の通信においては出国時に海外用のSIMを準備していきました。
到着後に分かったことなのですが、現地の電話番号は会社用のスマホ番号を使っていいそう(夫の会社の場合はですが)。そのため自分のスマホの電話番号は作らなかったみたいです。
電話番号を契約することがなかったため、このあとも夫のスマホは海外用のSIMのままのよう。
しばらくは現地で調達してもらいますが、わたしたちが遊びに行くときに海外用のSIMを何枚か買って渡そうと思います。
チャイナユニコム:30日間12GB利用可能で1800円。普通に安いですよね。日本にいるときと同じように使えます。
わたしたちが遊びに行くときにも利用予定です。
普段eSIMなので、到着したら物理SIMを入れるだけ。デュアルSIMというらしいですよ。これは楽ですねぇ。
連絡はどうしてる?
連絡は『WeChat』で取っています。
中国版のLINE。
毎日モーニングコールしていますw
国全体の連絡ツールになっているようで何かにつけて登場します。
入国の際の健康申告も『WeChat』でした。
語学学校やお店もほぼ必ずといっていいほど『WeChat』のQRコードが記載されています。
生活においてはよっぽど『WeChat』でいける様子。
日本でいうLINEとPayPayで世界が回っているような感じでしょうか。
スマホがないと本当に詰みそう。充電、要確認。
お金が貯まるってほんと?
海外赴任が決まって、古くからの友人(特に系列の会社に勤務している)にこう言われました。
海外赴任だからしっかり貯めれるね!
そういえばそんなお話をよく聞きます。というわけでそこの話をしましょう。
あくまで夫の会社の例です。結構単純な仕組みでした。
まず大前提「海外勤務者が海外で最大限にご活躍いただき、安心して勤務・生活いただけるよう制度を決めています」と赴任者用のガイドブックに記載されていました。
なるほど、いろいろ補助が出そうですな。
まずお給料はこんな考え方が原則なのだそう。
- 国内・海外で地域差がある場合は同等になるよう調整する
- 安全・健康と子女教育は特別な配慮をする
- 原則として家族の帯同を支援する
おっと、本来は家族帯同が原則なのかしら。ごめんね、と思いましたが仕方ない。
なお単身の場合は日本に残る家族に補助が出ます。
ではザザザっと仕組みを羅列します。
こんな仕組みです。
赴任する国・地域は会社内・部署ごとに違いますよね。
そうなるとこの国では税金が安い、この国では税金が高いと不平等が生じることになります。そのため会社がある程度公平になるように補助を出すそう。
家族帯同をする場合は出国後は日本に居住していないため円貨支給分の額面がほぼそのまま銀行口座へ(各種控除等は差し引かれるため、一定の割合は必ず残す)。
これがよく「海外赴任はお金が貯まる」の真相。
海外にいる間は日本の銀行は基本いじれませんから、そりゃそのままチャリンチャリンします。
我が家は単身赴任のため、日本の銀行は私たちの生活のために一部を使うことになります。
ボーナスは全て日本円で支給ということで、絶対に触らないゾと誓いを立てておりますw
私たち日本残留組がやることはただ1つ。
これまで通りの生活をする!
夫が汗水たらして頑張ってくれてますから。無駄遣いしないようにステイステイ。
生活水準は現状維持を心がけます。
子育てと家族の処遇
海外赴任が決まって、一番大きいのが「家族が帯同するか否か」。
これはね、本当に難しい問題。
就学前はかなりの確率で帯同。
小学生になると少し悩み、中学生は帯同しない人も多数。
何がって「進路選択が間近に迫っていること」がポイント。
また就学前だとまだ深いことも考えないので、人の輪の中に入りやすいですよね。
これも少なからず影響はあるかと思います。
もちろん処遇はかなり手厚くしてくれています。
高校生まではインターナショナルスクールも補助が出るし、奥さんも語学学校の補助が出ます。
日本にいたらお金がかかるはずだけど、帯同するとそこはかからなくなる。
でも我が家はちょっと事情が違っていて、息子の環境を変えられないと判断。
で、今に至ります。難しいですよねー。
なので我が家は何度か現地に足を運び、いろいろと体験をしてみて息子が住みたくなったら途中帯同にしようかなと。
今のところ本人の願望としては10%くらいですが、分からないですよねwだからわたしも覚悟してる。
せっかくの海外での暮らし。
行ってみたかった気もあるし、何度考え直しても最初から息子は連れていけなかったかな。
中学生って難しい。人生のうちで一番難しい気がする。
挑戦が吉と出るか、凶と出るかは本当に行ってみないと分からない。
保険をかけて、日本に残る選択をしたわけです。
このあとどうなるかは誰も分からない。
わたしは「パン屋を辞めざるを得ない」ことに変わりはない。
だから今着々と作業をしております。
周りにはこの心持ちを「かっこいい」と言ってくれる人がたくさんいます。
いやいや。違う。
失って悲しむのが嫌なのです。
小さい頃、よく母が誘拐される夢を見ていました。
高校生になり、母が家出してしまいました。
「あれ?本当にいなくなっちゃった…」という喪失感が一種のトラウマになっているのです。
なら自分からキッパリ「終わります!」と宣言していた方が覚悟出来る。
そんな感じですよ。本当のところは。でもね、自分の軸はやっぱり「家族」。
そのときが来たら気持ちよく卒業して「元パン屋」として情報発信していきますw
今回のまとめ
今回は「夫の海外単身赴任で準備したこと【引越し準備・お給料事情編】」について解説しました。
息子の今の学校生活を考えたら、帯同する選択肢はありませんでした。
「今は息子の将来を優先すべきだね。」と彼が話していたのはとても印象的だったな。
ここまで決断はたくさんありました。きっとこの決断ですらも今後の思い出になることでしょう。
わたしとしても少し時間が出来ます。
ちょっとパン屋をペースダウンして、新しいことに挑戦できるタイミング。
きっと3年は長いようで短い。家族がみんな挑戦しているのですから、わたしだって頑張らないといけませんね!
無駄にせず、充実した日々を送れるよう努力します。