かなり前ですが、こちらの記事を更新しました。
あれから丸2年。子どもは中学生になり、ずいぶん手が離れました。
活動はすっかりネットショップがメインに。パン屋の卒業を目標にしながら続けています。
今回は「ネットメインのちいさなパン屋のはたらき方」と題して、よくある1日の流れと繁忙期・閑散期それぞれの動きをまとめます。
個人事業主って不安定ですよね。その代わりに自由な部分もあります。
だからこそ、どう時間を使うかはとても大切。あくまで一例にはなりますが、参考になれば幸いです。
よくある1日の過ごし方
まずはわたしのはたらき方の定義をお伝えしましょう。
- パンの焼き上げは週3日
- 午前中で焼き上げ完了
- 土日の焼き上げはお休み
- 月に2回の定期販売
- メインは配送での販売
- 長期連休はしっかり確保
電子書籍の中ではもっとがっちりしていますが、このところの動きとしてはこんな感じです。
というのも現在はパン屋の卒業を目指しています。理由はいろいろあるのですが、一言でまとめると「10年続けたから違う世界も見たい」でしょうか。
その上でこの経験が誰かの役に立てばいいなと思い、日々情報発信を続けています。だから卒業しても続けますよ。
以前ほどパンを販売することに執着しておらず、最近は長期連休をとったり、宣伝を抑えながらひっそり続けています。徐々にパン屋からコンテンツ制作に移行中というわけ。
話を戻します。
週3日の焼き上げといっても月水金なのか、火水木なのかで変わりますよね。
今は基本「火水木」に固定しています。注文が落ち着いているときは「火金」の2日かな。
1日平均100個ほど焼きます。月2回の定期販売のうち1回は手渡し。この日は夜中から焼き上げる感じ。
実は曜日固定にも理由がありまして、理由は「土日の作業は最小限にしたい」から。
今は夫が海外赴任中のため土日にお出かけは減っていますが、息子もまだ学生。家族時間は確保すべく、ここは守るようにしています。
朝から寝るまでの焼き上げ日(平日)の動きがこちら。まずは起きてから作業開始まで。
「おい朝の1時間半、どこ出かけとんねん!」てなりそうですが、息子を駅まで送っております。なお毎日弁当もちです。
1時間半!?と思いますよね。朝の渋滞で普段なら25分の道が40分かかります。行きだけと思いきや、家まで帰る道もまた渋滞。
帰宅したらまず発酵器の準備をします。
お水を容器に入れて、スイッチオン。温まるまでしばらくかかりますので、15分程度はジャーナルタイム。
このジャーナルがいいんですよ〜。くわしくは前回の記事をご覧ください。
作業を開始してから区切りまでがこちら。
焼く数にはよりますが、おおよそ12時には焼き上げは終了。パンの熱がとれるまではヤマトに発送へ向かいます。
ネットショップでは品質保持のため冷凍で発送しています。-18℃以下で12時間以上冷凍されていることがヤマトさんの冷凍発送の目安。そのため発送するのは前日に焼き上げた分となります。
発送ついでに仕入れや夕食の買い出しがあれば近くのスーパーで済ませてきます。
そんなこんなで1時間ほど経過すると、パンの熱が取れているのでこれを梱包。
ここまでで一旦パン屋業務としては区切りとなります。で、午後からはその日によりますがおおよそはこんな感じ。
16時半ごろになったら再び息子を駅まで迎えにいきます。噂の1時間半のやつ。帰りも混みますw
夕方の迎えは帰宅時間がバラつくため少し大変。スマホで読書したりして待ち、この時間はインプットの時間に充てます。
集中して出来る時間は夕食前までなので、夜はのんびりすることが多いかなと。
夜はこんな感じです。
夜は頭が働かないのでアウトプットはしません。いい文章書けないし、思い浮かばない。なので自分のケアに時間を注ぐ。最近そんなリズムになってます。
空いている平日2日間は何をしているかというと、集中してコンテンツ制作をしていることが多いですね。
お友達とお茶に行くこともありますが、どちらかというと一人が好きなので結構レアかも。あとは本屋に行ってリサーチしにいったり。
こうやってまとめていると「ヒマそうやな」と思うかもしれませんが、動画の台本って考えるの大変でございましてね。
構成を練ってから文章を書き上げるまで何時間もかかります。コンテンツ制作を増やしていきたいので今は空白の時間をつくることを心がけています。
繁忙期の過ごし方
ゆったりと過ごしているように見えますが、これでもときどき繁忙期があります。
以前ならイベント出店が重なっているときですが、今はネットショップが中心。
不思議なことに、注文って重なるときは重なり、止まるときはぱったり止まるんです。
商売の七不思議w
わたしが繁忙期認定するときは1日あたり2.3件の注文が続くとき。これをたった2.3件と思うなかれ。
リピーターさんはまとめ買いされる方が多いので1人で5セット・6セットもザラ。
お友達とまとめ買いともなるとえらい個数になることも。そうなると冷凍庫問題が勃発するわけです。
そんなときまず考えるのが
- 1日でがっつり焼き上げるのか
- 焼く日を増やして分散するか
どちらもメリットとデメリットがあります。
1日で焼き上げる場合は作業の時間が増えます。
普段が12時には焼き上げが終わっているとして、これが13時になったら1時間押しですよね。そうなると全ての作業も押していきます。
逆に焼く日を増やすとフリーの日が減ります。使い分けとしては注文数に応じてになりますが、現状でいうと「焼く日を増やすことが多い」。
理由はお伝えしたとおり「冷凍庫問題」があるから。焼き上げても入らなければダメですから。増えてもいいように空白の日を作っているので、喜びの悲鳴ということで焼かせてもらっています。
あ、そうそう。繁忙期はなんとなく予感がするので、意識的に宣伝は減らすようにしています。こればかりは直感になってしまいますが、ポツポツとした注文が続いていたら意識。
宣伝なり、焼き上げ日なりを調整できるのはネットショップメインにしたから出来るようになったもの。ここに出店や委託販売が重なるとなかなかカオスな状況になってきます。
いくつもショップを運営するのは他のバランスも加味するようにしてください。
閑散期の過ごし方
繁忙期はうれしい悲鳴。しかしね、世の中はうまく出来ております。繁忙期があれば、閑散期も必ずあります。
なんとなく体感しているのは「5月・8月・1月」あたりでしょうか。
ここに共通する出来事。
「大きなお休みが近い」
GW、お盆、年末年始……そうなんです。お金を使うんです。
イベント主催をしていたときも5月初旬は避けていました。
「お金を使う行事の直後だから」
旅行や長期のお休みは家族でお出かけしますよね。旅行だから使うぜ!となりますが、これが帰宅すると「使ったから我慢」の心理がはたらきます。
それでもイベント出店だと「ちょっと足を運んでみようかな」となりますが、ネットショップだとそもそも購買意欲がなければ調べもしません。故に「買い物をしなくなる」。で、ヒマみたいな。
こんなときどうしているかというと、わたしはみなさんと一緒にお休みをとります。
特に我が家は夫が長期連休のある会社。4日や5日ではありません。10連休とかあります。下手したら会社の休みの前後に有給をひっつけて2週間のことも。
夫は普段から頑張ってくれている、息子も通学に勉強に頑張っている。わたしもこれでも頑張っております。
だからときどきの息抜きは必要。ということでガッツリ一緒に休むのです。
「いやいや収入無くなるよ!」と思うかもしれませんが、わたしは自分が育った家では長期連休がなかったのである種この連休はお祭り気分なのかも。
それにそんなときのためにこうやって情報発信もしております。ストックタイプのお仕事はこれが長所。ネタを考えたり、台本作ったり。メニューを考えたりして有効活用はしています。
少し前に長期連休前の記事を更新しましたが、あれはまさにそのお休みを利用した販促の方法。
パン屋を続けている限りは他にもいろいろ検証をしていきます。
閑散期こそやりたいことをやる!……と今ではえらそ〜にいってますが最初からそんな風には思えず、最近やっとそんなメンタルになれました。
時間はかかるかと思いますが、工房の大掃除をしたり、メニュー開発をしたりしてぜひ「閑散期にできること」を探してみてください。
最近続けていること
最後は最近続けて良かったことをご紹介します。
子育ても中盤戦。我が家は子どもが1人。しかも中学生になったことで、これまでより自分の時間が取れるようになりました。
そんな中で続けているのがこの3つ。
- ジャーナル
- 散歩
- 読書
「手帳が続かない人間」として有名なわたしですが、なぜ手帳が続かないかを昨年改めて考えてみました。……が、それでもやはり続かない(あんなにいったのに続いてないんかいって?w)。
これ、どうやら”日記”と思うとわたしは続かないらしい。
なので意味はほぼ同じだけれど、1日1個テーマを決めて書いてみることに。
意外とこれが効果的でね。カテゴリで分けておけばネタとしても有効活用できます。
読書もインプットだけでなくアウトプットを心がけ。散歩も思考を広げるために続けている感じ。
パッと思いついたらすぐスマホにメモ。で、翌日のジャーナルのテーマにします。
結局ここに通じているのは「考えること」や「物事を掘り下げること」。
パン屋の話をこうやって記事にすることも自分の「好き」で「得意」なことの延長なんですよね。これらの時間が確保できるようになってからは以前ほどクヨクヨ悩むことが減りました。アウトプットしているからでしょうか。
いやむしろ練りに練って、なんとかして自分の落とし所を探しているだけかもしれません。
1人運営って思ったよりも孤独との戦いなんですよね。
わたしを愛せるのはわたしだけ(あれ?どこかで聞いた歌詞だなw)。ときどき意識して自分を労ってあげてくださいね。
今回のまとめ
今回は「ネットメインのちいさなパン屋のはたらき方」を解説しました。
2冊目の電子書籍でいろいろとお話ししていますが、わたし自身は紆余曲折…いや、正確には右往左往しながら10年以上パン屋を続けてきました。
家庭を顧みずに好きなように仕事をしてみたり、イベント主催が始まってちょっと調子に乗ってしまったり。
コロナでイベント関連がすべてなくなったり、ネットショップが乗りすぎて無理したり。
そんな中、わたしの軸になったのは「家族」。そして「育ってきた環境への後悔」でした。
本当は家庭優先で暮らしたいのに「幸せな家族像」が分からなかった。
子育てする中で見えてきた”課題”や”過去の記憶”。
「これだよ、自分がやりたかったこと」
大切なことに気づいたのはつい5年ほど前でした。以降、活動のバランスを少しずつスライドして今に至ります。
結局のところ正解なんてないんです。誰に何を言われても、自分の軸があればそれが正解になる。
なのでね、周りの小言は必要なことは受け入れよくわからない部分はサラッと流しましょう。
ぜひ自分のやりたいカタチのパン屋さん、目指してくださいね。わたしも成長しながら、皆さんの応援をしていきます。