先日こんな質問をいただきました。
「おみみさんはminneのレター機能を使っていますか?」
そういえばそんな機能ありました。この反応をしているということは……わたし自身は使っておりません。
理由はいくつかあるのですが「広く浅く告知したい」が大きな理由です。……8割方「めんどくさかったから」ですけどもw
ただレター機能はminne中心で活動している方には有効なツール。
今回はこのminneのレター機能を含め、サクッと取り入れられそうな集客ツールをご紹介します。
購買の仕組みをおさらい
パン屋をはじめるとき、いくつか大切な要素があります。
- パンを売る場所はあるのか
- 宣伝、告知はどうするのか
- 宣伝、告知にお金はかけるか
- 売れないときどうするのか
知ってもらわないと買ってもらえません。
流れはこんな感じ。
- お知らせする(告知)
- 興味を持つ(興味・関心)
- 商品を購入する(購入)
- お気に入りになる(ファン化)
- 次のお知らせが来る(告知)
- 再購入する(リピート)
リピートしてもらえたら1つのゴール。次はお客さんを楽しませるためにメニューを変えたり、セットを用意したり。
買ってもらう状況もいくつかありますよね。
- 通勤通学で通る道にあった
- イベントに行ったらあった
- ネットで見つけたらあった
- 知り合いが購入していた
どちらにしても「知ってもらう」必要があります。
そのために必要なのが「宣伝力」。これもまた塩梅が難しい。
ゴリゴリ推しすぎると引かれるし、推さないと知ってもらえない。
”ゴリ推しせず、知ってもらう”
これがベストなわけですが、難しいんですよ。
推しすぎずに推す方法で効果的なのが「購入者が使っているツールにほどよく情報を流す」こと。
はて?使っているツールとは?
それが今の時代だとSNSなんです。LINE、Instagram、Facebook、X。これらは無料で使えます。
便利な時代になりましたよね。わたしがパン屋をはじめた頃はFacebook中心でした。
なんならmixiからFacebookに移ってきて、Instagramの層が増えてきた頃…でしょうか。ちなみに使用層的にTwitter民は少なかったです。今でもXはパン屋の購買層としては少なめ。
加えていつも使っているサイト。Amazonや楽天、minne、Creemaなど。ただAmazonや楽天の出品は維持費の手数料が高い。ましてや食品ですから正直現実的ではありません。
”パン屋”としてはちょっと手間をかけた1on1でのやり取りが必要になるわけです。
その中で「なるべくお金をかけず、ほどよく告知」できるものもあります。次の項目でまとめていきましょう。
おすすめ集客ツール4選
今回ご紹介するのは4つの集客ツール。
どれも「なるべく簡単に導入できて、安くて、なるべく簡単に使うことができる」ものです。というのも以前からお伝えしている通り、パン屋はデジタルに弱い傾向があります。
もちろん今はとてもいいツールもあるのですがどうしてもそういうものはお金がかかります。パン屋はいろいろ大変ですしね、ひとり運営の方も多い。
だから「簡単・安い・分かりやすい」がテーマ。それぞれ解説していきましょう。
言わずと知れたSNS。以前こちらの記事で紹介しましたが、Instagramは個人間やりとりのLINEの次に利用されているツールです。
女性の利用率が高く、最近は幅広い年齢層が利用しています。
ポイントはこんな感じ。
- 画像を使い、視覚的な部分から宣伝できる
- ストーリーズ機能でタイムリーな宣伝も可能
- リールで雰囲気を動画で伝えることができる
- ショップ機能で直接サイトにリンクできる
Instagramはアカウントがあることで、イベント出店などでも使えるので作っておくといいかなと思います。
日々の様子を伝えてもいいし、宣伝専用にしてもいい。
画像が必要になるので、そのあたりも勉強しつつぜひ有効活用してください。撮影のコツは以前記事にしていますので併せてどうぞ。
LINE公式アカウント
個人間のやりとりで一番使われているのが「LINE」。以前に比べてお店のアカウントもずいぶん増えましたよね。
Instagramとの違いは「直接届くか否か」。
Instagramはこちらが発信はしますが、タイムラインに上がらなければ分かりません。
対してLINEはメッセージとして通知が入る。開封率はメルマガよりも高いと言われています。
欠点は「ブロックされたら終了」。これは何にでも言えるのですが、直接届くからこそ、必要な情報を入れたい。となると「もういいかな」と思う情報はブロックをしていきますよね。
”狭く、深く”がLINE公式アカウントの特徴といえます。
現在LINE公式アカウントは月200通まで無料。それ以上は月額5500円(税込)がかかります。
正直、ちいさなパン屋としては重い数字。ただその枠内でいろいろ完結できるので、悪いことばかりでもないような気がします。
別の広告宣伝費を見直してでも使ったほうがいいなと思うツールです。ショップカードやクーポン発行もできますしね。こちらはマストと考えてもらっていいかなと。
過去の記事を載せておきますので、ぜひ導入を検討してみてください。
note
よく「ホームページはあった方がいいですか?」と聞かれます。
もちろんあった方がいいよね。でも…デジタル苦手。
そんな方はnoteなどのプラットホームがおすすめ。アメブロやらいろいろとサービスはあるのですが、あとあとの可能性を考えると「note」がおすすめです。
noteの特徴はこんな感じ。
なんせあっさりしていて、見やすい。
立ち上げもとても簡単です。Googleアカウントがあればサクッと作れます。
以前お伝えしましたよね。「Googleアカウントがあると便利」って。
こうやってサービス利用時に使えるんです。まだ作ってない方は仕事用のアカウントを作りましょう。
noteの場合はアカウント作成と共にIDも作ります。
これは自分のURLの設定になるのですが、ここを設定するとこんな感じになります。
ほら、ホームページっぽいでしょ?wこれでいいんですよ。かっこいいのを作りたければ作ればいい。でもそこまで労力はかけれないならこれでいい。
noteアカウントの作成についてはこちらをご参考ください。
記事の作り方や、ホームページっぽくする方法は改めて解説予定です。
各種メルマガ機能
メルマガ、と聞くとどんなものを思い浮かべますか?
最近ではずいぶんメルマガは減りました。
先ほどLINEの方が開封率が高いよーとお伝えしましたが、メルマガにもいいことはたくさんあるんです。
- 文字数制限がない
- 画像など入れられる
- 届けたい人に届く
LINE公式アカウントは文字数制限があります。
1通500文字まで。文の途中で画像を貼り付けることはできません。
画像は1枚ごとにカウント。つまり100人に画像付きで送ろうとすると文章で1通、画像で1通となり200通。
無料プランは200通までなので、1回の案内で使い切ってしまいます。
その点、メルマガはブログのように途中で画像などを入れることができます。
で、実はネットショップの機能にはメルマガがあったりします。
こちらはSTORESのメルマガ機能。
後半にはおすすめ商品を載せれたりします。LINEではできない機能ですよね。
わたし自身は同じお店から何通も来るのは苦手なのでLINEでの案内のみにしていますが、いろいろな角度からお知らせを入れるのもアリかと思います。
「え、ネットショップがないとできないの?」と思われたかもしれません。
実はminneにも似た機能があります。次の項目で紹介しますね。
minneのレター機能とは
常々「ネットショップをはじめるならminneがおすすめ」とお伝えしています。
理由はいくつかあります。
- プラットホームで拡散できる
- 初期設定が簡単ではじめやすい
- 他の作家の傾向を知れる
- スマホひとつでも立ち上げ可能
手数料が10%弱と高いのが難点ですが、最初のショップで右も左も分からないなら手数料を出す価値は十分にあります。
むしろminneである程度慣れてからネットショップにステップアップすれば、心に余裕も持てますしね。
それでも不安だ!という方はこちらの記事をどうぞ。
この記事で紹介しているのはメルカリ。メルカリの仕組みはminneやCreemaなどのプラットホーム型によく似ています。不用品で練習をして、それからminneに挑戦してもいいかなと。
話をメルマガに戻しましょう。
minneには「レター機能」と呼ばれるものがあります。こちらがその画面です。
お知らせしたいことや制作過程など販売者が購入者へ伝えたいことを自由に綴ることができる機能。”自由”ということなので、メルマガとして使うのもアリ。
レター機能の特徴をまとめておきましょう。
minnePLUSでしかできないこともありますが、なかなか便利な機能が揃っています。ちなみにminnePLUSは月額1650円(税込)です。
個人的には「特にいいかな」という感じで見送っています。理由は後述します。……とこんな感じで『minne内のメルマガ』なのが”レター機能”。
minneのフォロワーさんだけなのがアレですが十分使える機能。ネットショップをはじめたての方にはかなりおすすめです。
補足としてお伝えしておきますが、minne自体はネットショップの中では手数料が高め。
もちろんminneだけで販売もいいのですが、ステップアップとしてはやはりネットショップやLINE公式アカウントがあると手数料が低く、直接販売ができるのでいいかなと思います。
わたし個人はそちらに力を注いだイメージ。
最終地点はネットショップとLINE公式アカウントですから。そしてさらなる目的地は「パン屋の卒業」。
そんな感じで自分の主戦場を将来的にどこに持っていくかも考えながら利用するサービスを選ぶといいでしょう。
組み合わせて広く案内を
とはいえですね、ネットショップは拡散が大事。
カモン!と待っていたところで知ってもらえません。
なのでパン屋をはじめたタイミングであれば、使えるものはとにかく使ってみるといいかなと。
そこからおそらくポン!と伸びるものが見つかります。そうしたらそれを伸ばす。
わたしであれば現在はInstagram・LINE公式アカウント・noteを利用し、定期販売の1週間前に一気に更新します。
個人的に通知が多いのが好きではないこともあり、直接お知らせが届くのはLINEのみ。
InstagramとLINEでは「こんなメニューだよ」くらいにして、noteに詳しい情報は集約するようにしています。
根っからの作業効率マンのため、なるべく最終地点はひとつにしたいのが狙いです。いくつも更新するとどれかをミスすると他にも波及してきます。なのでひとつに。
慣れてきたら通知のタイミングも気を遣ってみましょう。
「生活リズム的にスマホを見る時間帯」を狙う!
平均して見られる時間帯は18-20時。特にパン屋の購買層は女性、しかも家庭を持っている方も多い。夕食の前後あたりは一服ついて座ってますw(なんせわたしがそうです)
LINEに関しては予約投稿ができますので、前日のnote更新の作業日に予約。
InstagramはLINEのお知らせ翌日に配信。理由は「お知らせの時間を分散したいから」。
一気に情報が来ても「あとでやろう」となりますよね。なら1回お知らせし、次はInstagramでお知らせ。
そうすることで「そうだった、予約しよ」になります。多分。
まぁこれはLINEとInstagramどちらも登録してくれている人限定になりますが、そのくらい濃いぃリピーターさんこそ大切にしたいですから。
店舗運営されている方であれば営業日の前日。週1で店舗運営されている方は営業日の2日前。
イベント出店なら「今月の案内」「イベント1週間前」「イベント前日(メニュー公開)」みたいに複数回の告知の方が記憶に残るかと思います。
なんにせよ、いつもお伝えしていますが『自分がどのくらいはたらきたいか』がポイント。
ひっそり営業したいなら少なめ、ゴリゴリ営業するなら多め。
お休み前で仕入れが難しいのであれば大人しく。一気に仕入れたならゴリゴリに推す。
はたらき方は自由。だからこそ軸がないと自分が潰れます。
集客の頻度、ツールについてもその部分を意識しながら考えてみてください。
今回のまとめ
今回は「お金をかけない集客ツールを紹介します!」ということで、デジタル弱めなパン屋さんでも使えるものを中心に解説してきました。
集客は永遠の課題。しかもはたらき方の意向でやり方も変わります。
以前、イベント出店をしていたときは常に告知をしていたような気がします。
そうなると周りからは「忙しそう」と思われる。「忙しそう」と思われるとなぜか「売れてそう」とも思われる。
当時はそれを利用して、完売を目指していました。
完売が早ければ、売れてそうに見える。売れてそうに見えれば、次のイベントの集客につながる。
結局のところ全て繋がっているんですよね。
現在はパン屋を縮小中。根強く残ってくれているリピーターさんを大切に、焼くときは精一杯の心をこめて焼き上げます。
忙しかったときよりも心の余裕ができて、パンも心なしかうれしそうな気もするw
闇雲に動いても辛くなるだけ。常に頭の中に「どうはたらきたいのか」「どんな自分でいたいのか」を考えているときっとそれに近づけると思います。
まずはできそうなことから。一歩を踏み出して楽しんでください。