最近アメリカの利上げのニュースをよく見かけます。
日本も円安がどんどん進み、為替介入があったかと思えばまーた円安が進んでいる。
今後さらに生活にも仕事にも影響がでてきそうな予感。
2022年は値上げラッシュ。
今年は値上げしてますよ〜という内容の記事を以前更新しました。
7月に値上げがあったと思ったら、やはり10月にまた値上がり。
そしてこの頃、なんだかパンの売れ行きも停滞している気がします。
家計へのインフレの影響、ちょっとずつきてるのかななんて思っていたり。
というわけで今回は最近わたしが感じた”パン屋目線”でのインフレ事情についてまとめてみました。
経済について詳しいわけではありませんが、製造・販売する側としては自分の活動に直接影響してくるもの。
動向を注視しつつ、パン以外のことに取り組む良い時期な気もしています。
ぜひゆるくご参考くださいw
続・値上げラッシュ
10月から値上げが発表されたものは6500品目以上とのこと。
いくつか挙げてみましょう。
パッと挙げただけでも生活に直結するものが多いですよね。
そういえばわたしの仕入れているものの中でもしれっと強力粉とダンボールが値上げしていました。
ここでちょっと原価について復習をしてみましょう。
原価とは「商品を製造するためにかかった費用」のことでしたね。
そして原価率は「売上に対する原価の割合」です。
500円の商品を販売するとして、150円の原価がかかっていれば原材料の原価率は30%。
そこに消耗品や光熱費などを考えると経費としてはもう少しかかります。
ちょっと極端な例で計算してみましょう。
例えば25kgで6000円の小麦粉があったとします。
水などの他の原材料は無視して考えます。
この粉を全て使い切った場合に500個のパンが焼けるとします。
小麦粉の原価としては6000円÷500個で12円。
この小麦粉が8000円に値上がりしたと考えると、8000円÷500個で16円。
12円が16円。1個当たり4円の値上げです。
たかが4円だと思うのか、割合で考えて25%の値上げだと捉えるのか。
25%って相当です。
でも小麦粉の値上げ幅は仕入れが25kgになるので基本的に500-1000円。
ダメージはそれなりです。
しかも小麦粉が値上がりしているだけではありませんよね。
他の材料だって値上げしています。
それが10円でも、50円でも、積もれば確実に影響してきます。
パンを配送するための段ボールも少し前に値上がりしました。
いつも60サイズは200枚で購入していますが、こちらも500円値上がりしたとしたら1枚2.5円の値上がり。
2.5円。大きいですよ〜。必ず使うものなので避けることができません。
「まぁーた値上げか。」とのんびりしているとじわじわと自分を苦しめることになります。
値上げのニュースを耳にしたら、一度自分の商品の原価を計算するようにしましょう。
ちなみに飲食は30-50%くらいが原価率の目安だそうです。
上げ過ぎても販売価格が上がるし、下げ過ぎて売上にこだわるのもいけません。
バランスってやっぱり大切です。
パンの売れ行き、最近悪いかも
夏はパンが売れない?という記事を更新しましたが、最近は明らかにパンの全体の売上が減ってきているように思います。
おそらくこれもインフレの影響かと予想します。
日本はアメリカほどではなくても、じわじわとインフレが始まっています。
なのに給料は全然上がらない。
物価が上がるのに、給料は上がらない。
つまりは負担がどんどん増えているわけです。
そうすると人は節約をしようと買い控えをします。
多くの人が買い控えをすると経済は悪化。負のループへ。
人間、節約と考えるとまずは「ご飯とか食べるものをちょっと節約するか」という思考になります。
実際わたしも”ちょっと節約するか”と思ったら取っ掛かりやすい食べ物から考えがち。
パン、しかも通販で購入するパンは送料もかかります。
食べ物の中でもどちらかといえば”嗜好品寄り”ですよね。
パンを食べたければいくらでも近くで探せるわけで、わざわざ送料をかけてまでのお金を今かけるべきかを考える。
ここ最近わたしの場合は宣伝を控えていたこともあるかもしれませんが、明らかにこれまでとは売れ方が違うなと感じています。
今後さらにインフレが続いてきたら、イベントの集客やお客さんの購買意欲にも直結してきます。
まだ大丈夫、と思わず情報のアンテナは常に張り巡らせておきましょう。
配送料の値上げ、時間の問題?
2月のロシアウクライナ危機以降、ガソリン価格が高騰しています。
政府の補助も多少あるようですが、そもそも日本のガソリンは税率がもともと高い。
最近は160円前後を推移していますね。
この後の情勢によってはさらなる値上げも予想されます。
ガソリン価格の高騰は生活に直結する部分になりますが、それよりも配送を行う人は”送料”への影響を考えなければなりません。
避けては通れないからこそ、日頃から送料の負担について考えておく必要があります。
宅急便を例に出して考えてみましょう。
例えば『愛知』から『大阪』にクール便を送るとします。
何も割引等がない場合、合計金額は1240円となります。
次に割引を適用させたとします。
割引の内容はこちらです。
- クロネコメンバーズ割引
- 持ち込み割引
- デジタル割引
ザッと計算すると先ほどの料金から319円の割引となり、送料は『941円』。
これをチャージ金額50000円のクロネコメンバーズBIGで計算してみましょう。
先ほどの割引のメンバーズ割引が15%となり、割引金額は371円。
送料は『889円』まで抑えることができます。
普通に計算すると1240円。
最大限割引を適用したとすると889円。
割合で考えると割引率は30%。なかなかのインパクト。
ちなみにこの計算はヤマトのHPで計算してくれますので自分で計算する必要はありません。
項目を入れると自動計算されます。配送を考えている場合は一度計算してみてください。
わたしのような小さなパン屋では送料をお客さんに負担していただくのが一般的です。
”店側がどれだけ割引を考えているのか”で印象も多少なりとも変わる気がします。
送料負担に気づいて買うのをやめることってあるもんね。
なので送料は売上に直結してくるものだと個人的には考えています。
わたしは2022年の初めまではクロネコメンバーズのノーマル会員でした。
今年に入り梱包料金が値上げしたこともあり、4月より送料を50円値上げしています。
同じタイミングでクロネコメンバーズBIGに加入。
全体的に送料は下がったものの、梱包材の値上げもあり結果はトントン。
でもBIGにしたことによりパンの価格は最小限の変動で抑えられました。
なんとか今はまだこの部分は手をつけずにいられそうです。
が、そうも言ってられないかもしれませんね。
こちらも引き続き動向を追いながらタイミングをみて決断することになるかと思います。
今出来ることを探して取り組む
さて最後は「ちょっと時間ができた時にどうするか」について考えてみようと思います。
最近だとインプットは「読書」。
Kindle unlimitedを契約して、自己啓発の本や健康に関する本を読んでいます。
アウトプットはYouTubeやブログ。
ありがたいことに少しだけですが最近”お金”という形になってきました。
今のような状況の時、原材料という部分のかからない収入は大きな味方になります。
ここで収入を得る方法について考えてみましょう。
稼ぐという分野においては大きく分けて2種類あるといわれています。
これまでずっとパン屋や教室運営などフロー型の収入を得てきました。
2019年からジワリとYouTubeを始めて、見事に挫けて、2021年から再開。
やっとこさ形になってきたのがこの秋4年目を迎えるこのチャンネルですw
もはや執念ですね。でも続けていたから学びもたくさんありました。
先日ワクチンの副反応で3日ほどダウンしたのですが、その間、少しだけ小銭がチャリンとしていました。
微々たる金額でもやっぱり嬉しかったよ。
最近だとちょっとパンの売れ行きが怪しいなと感じた時は台本作りを頑張ってみたり、「落ち込んでいる場合じゃないぞ」と自分を言い聞かせるきっかけにもなっています。
もちろん1つを極めて、それに夢中になれることも大切ですが自分ではどうにもコントロール出来ないこともあります。
そんな時に逃げ場じゃないですけど、違う種類の”何か”があるのは心強いですよね。
働くバランスを変えるタイミングなのかもしれないし、ちょっとだけゆっくりしていていいんだよ、というタイミングなのかもしれない。
たまたまわたしはこれまでの経験をアウトプットするのが楽しかったので動画やブログなどの”発信するもの”でしたが、家を片付けたりして出た不用品をメルカリなどで手放していくというのも1つの方法になります。
ただ売上を得るだけが仕事ではありません。
それに関わってくる環境を整えることも仕事の1つ。
”部屋は自分を写す鏡”とも言われます。
仕事場を整えることも、家を整えることも立派な環境整備の一環。
「なんだか最近売れないよ〜」と嘆きそうになったら、違うことをして気持ちをスッキリさせてもいいですね。
今回のまとめ
今回は最近じわじわ感じている「ちいさなパン屋のインフレの影響事情」についてまとめてみました。
最後に内容をまとめておきます。
秋は食欲の季節だぜ〜!なんて意気込んでいましたが、この頃は売れ行きも緩やかなので読書の秋と掃除を楽しんでいるわたしw
以前であれば「ヤバい。どうしよう。どうしよう。」とアタフタしていましたが、正直自分がいくら慌てたって売れない時はどうしようもありません。
幸いにもコツコツと続けていたYouTubeやブログが実になってきてなんとかお小遣い程度には育ってきました。
この期間に動画の作り方や構成を少し変えてみたり、読書からヒントをもらってパン屋目線で何か伝えられることはないかなと考えてみたり、それなりにコソコソと動いています。
我が家はそれぞれが投資にも挑戦しています。これも1つのお勉強。
息子は子ども用の口座を開設して4年生の頃からパパと一緒にインデックス投資を継続中。
わたしも月にちょっとずつ投資をしています。
せっかく投資しているので、ちょこちょこと様子を見るのですが面白いくらい経済っていろーんなところで繋がっているんですよね。
ニュースやまとめてられているYouTubeの動画を見たりして「ってことはそろそろパンにも影響出てくるな」とか考えたりします。
1つ1つの情報を繋げていくと新しい発見があったりします。
それを今回のように1つの動画にしてみたり、アウトプットすると自分の脳みそにも定着している気がするので何気に楽しかったり。
インフレ。おそらくキツイ状況はこれからだと思いますが、情報のアンテナを張り巡らせて先に先に行動できたらと思っています。
ぜひご参考までに。