今回は「パンの賞味期限」のお話。
実は期限には”賞味期限”と”消費期限”があります。
それらは基準に基づき表示する必要があります。
「厳密には検査が必要ではあるが、基本は常識の範囲内で考える」ことになります。
せっかくなので表示についてもお話しつつ、まとめていきます。
消費期限と賞味期限の違い
まずは消費期限と賞味期限について確認しておきましょう。
消費者庁の「食品の期限表示に関する情報」を参考にお話していきます。
こちらをご覧ください。
どちらも開封する前の期限なので、一度開封したらこの期限に関わらず早めに食べ切るようにしましょう。
ただその「年月日」が分からんのだよという話ですよね。
この資料にも「事業者により考え方が異なる」と記載されていました。
そこで制定されたのが「食品期限表示の設定のためのガイドライン」です。
ざっとまとめておきましょう。
正直資料を読んでも「ん?結局のところなんなの?」とは思ったのですが、『まあ5日を超えたらそりゃ劣化するよね』ということみたいですね。
『常識の範囲内で設定してね』ということと理解しています。
のちほど解説します。
食品表示とは
全ての食品には「表示」するという決まりがあります。
食べ物についているシールのことだよ!
この部分についてもまとめていきましょう。
食品表示にも「食品表示法」という法律があります。
その名の通り、”食品表示を規定する”もの。
もともとはJAS法、食品衛生法、健康増進法の3つの法律があり、それらを整理・統合したものが「食品表示法」です。
5年間の経過措置期間が終了し、令和2年4月より全面的に適用されています。
簡潔にまとめると「食品を販売する際には必要事項を表示してね」ということです。
表示する際の注意事項をざっと挙げておきましょう。
厳密にはもっとお堅い文章で書いてありますが、全然頭に入ってこないのでかなり噛み砕いています。
正確な内容については食品表示法の条文をご覧ください。
では一気にまとめていきましょう。
読み上げるだけではイメージがつかないと思うので、食品ラベルを作ってみました。
シール用紙に印刷して、1つずつ貼り付けていきます。
この賞味期限については先ほどお話した通り、お店単位で設定します。
なのでご自身で「こうしよう」と決めて大丈夫です。
通販をされている場合、minneなんかだと「アレルギー表示」で選択する項目があったりもしますのでそちらも設定するようにしてください。
アレルギーに関しては別で記事を作っています。
表示する義務があるのは「7大アレルゲン」です。
- 小麦
- 卵
- 乳
- えび
- かに
- そば
- 落花生(ピーナッツ)
どのアレルゲンも1つ間違えると命に関わります。
お客さんから聞かれた時には説明できるようにしておきましょう。
「誰が、どこで、何を使って、何を作ったか」を表示するのはごく自然なこと。
正直ラベルを作るのはちょっと面倒ですが、ラベルプリンターなどの力を借りて楽に作成できるように準備をしておくことがポイントです。
イベント出店は新鮮さを大切に
以前「夏は出店しない」という記事を更新しました。
そもそも夏にはいろんな危険が存在します。
- 熱中症リスク
- 食中毒リスク
外のイベント出店は自分の体調も気になりますし、パンもずっと暑いところに置いていたら傷みます。
特にメロンパンは外のカリカリ感がなくなり、正直美味しくない。
なのでわたしは夏は出店しません。
定期販売も毎年8月はお休みにしています。
暑いと食欲も落ちますしね。
もちもち食感のパンって夏はちょっとくどいんだよねw
それを肌で感じているからこそ、真夏は細々とカートをオープンしてのんびりと焼いているという感じです。
リフレッシュ期間だと勝手に思っていますw
イベント出店では夜中から焼いて出来る限り焼き立てを持って行くように心がけていました。
が、お店によりその考えば違うようですね。
とあるパン屋さんは前日の売れ残りを販売していたりもします。
下手したら2日前に焼いたパンをイベントに持っていき、そのパンが売れ残ったら次の日に販売ということもあるとかないとか。
それ以降、わたしはそのパン屋さんのパン、食べることが出来ませんw
ただでさえ『外』という環境があります。
売上のためを思っているのは理解できますが、それは果たしてお客さん目線でしょうか。
少なくともわたしは「ちょっとないな」と思いました。
お店で販売する場合はともかく、外に持ち出す商品は新鮮なものを販売したいものですね。
対策は「完売を意識した量を焼く」こと。
お客さんの数によっても変わりますので一概には言えませんが、とりあえずわたしの限界の数は500個でしたw
わたしがしている表示
最後の項目では現在わたしが表示している内容についてです。
ここはサクッと進めていきましょう。
- 常温で販売する場合は「翌日まで」
- 冷凍での発送の場合は「2週間から1ヶ月」
単純にわたしが賞味期限に敏感なので短めに設定をしています。
そして基本的にはパンを焼いて遅くとも翌日にはパンはお渡ししています。
イベント出店の場合は当日の夜中に早起きして焼きます。
冷凍での発送も前日に焼いて、一晩冷凍して翌日発送出来るようにスケジュールを調整します。
これは新鮮なものを食べてほしいという思いとともに配送ミスを防ぐ目的もあります。
自分でお店をしているとどうしても判断は自分になります。
- どんな信念を持っているのか
- 衛生管理についてどう考えているのか
- 食中毒リスクについての考え
- 販売方法はどんなものがあるか
そのお店の選択が正解です。
わたしの場合は「シンプルなもちもちパンを毎日食べてもらいたい。価格を抑えて、冷凍していつでも食べることができたらいいな。」と思って冷凍での販売を始めました。
発送をするということは送料についても考えないといけません。
発送する地域と発送される地域により価格が大きく異なります。
たまたま日本の真ん中ら辺に住んでいたことが幸運でした。
通販での活動。わたしの性格にはとても合っています。
他にも条件がうまく噛み合ったことも伸びた要因かなと思っています。
パン販売で通販を始めたいなという方はぜひ総合的に見て「これならいけそう」と判断してから始めてください。
売れば売るほど損をしていたら本末転倒。
お客さんも、自分も楽しくなる活動をしていきましょうね。
今回のまとめ
今回は「消費期限と賞味期限のハナシ」ということで、食品の表示に関わる内容を解説しました。
最後にポイントをまとめておきましょう。
パンは硬くなるので賞味期限は短めに設定されますが、クッキーなどのお菓子は賞味期限や消費期限の設定が難しいような気がします。
わたしも一時期グラノーラを焼いていましたが、どのくらいを期限にするかとても悩みました。
販売前に自分で1ヶ月くらい試食もしました。
正直1ヶ月経っても全然食べることが出来ましたw(良いのか悪いのか)
2週間くらいで食べ切ってもらうサイズにして、賞味期限を2週間に設定。
真ん中をとって安全を確保したわけですね。
何が正解なのか分からないことが多い業界ではありますが、大切なのは”自分が欲しいと思うものを販売する”ことでしょうか。
こんなパンが食べたいから焼く。
冷凍だけど焼きたてみたいにもちもちしたパンが欲しい。
出来たら新鮮なうちに食べ切りたい。
方針が定まると一気に視界が開けます。
困ったことが解決出来るように、このチャンネルでもいろいろなことを発信していきますね。