パン屋さんを始めて、イベント出店をして。
ネットショップを始めて、SNSで宣伝して。
活動をしていると「出品」や「出店」の依頼を受けることがあります。
「やります!」と即決したくなるとは思いますが、ちょっと待った!
内容、中身をしっかり確認していますか?
お仕事が増えることは喜ばしいこと。
でもそれが自分にとって不利な内容だったり、生活リズムが大きく崩れてしまうこともあります。
その先に待っているのは『後悔』。
即断即決せず、一度深呼吸。
内容を確認した上で慎重に判断をしましょう。
というわけで今回は「出品依頼をされた時に考えること」について解説していきます。
出品に絞ってお話ししていきます。
各種経費を考えて持続可能か考える
まずは依頼をされる経緯を知っておきましょう。
内容として多いのは
- イベント出店や納品
- 通販サイトの登録
- 会社の福利厚生の商品登録
- (出品というより営業)雑誌の広告掲載
今回は”出品(納品)”に絞ってお話していきますね。
出品といっても様々。
- プレゼント用などの単発
- 店頭販売のための納品
- オンラインショップの出品
ここでは「手数料・納品のための費用・両立」の3項目についてみてみましょう。
一覧にしてみると単発の場合はそこまで大きな影響はありません。
自分の予定が空いていれば受けることが出来るので「子ども会のプレゼントにしたい」という依頼なども受けたりします。
他には委託販売ですかね。
お店の小さなイベントに出店するのではなく、一角に販売してもらったりなんてこともこれまでありました。
最近よく依頼をいただくのが「福利厚生で従業員の方に選んでいただく商品に登録しませんか?」や「飲食専門のプラットホームを運営しています、出品しませんか?」というもの。
20%はよくありますね。
高いなと思ったのは40%。
パンはなるべく新鮮なものをお届けしたいし、わたしに至っては宣伝用の動画は作ろうと思えば自分で作れます。
なので丁重にお断りをしました。
注意したいのが「お店に納品する場合」のお話ですが、これは次の項目で詳しく解説します。
納品することで影響してくること
この項目では新しく始まる「インボイス制度」が関係してきます。
インボイス制度とは2023年10月から始まる制度。
正式名称を「適格請求書等保存方式」といいます。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
インボイス制度は事業者にかかる消費税のルールが変わるため、事業者はインボイス制度の登録事業者になるかどうかを選択することになります。
消費税分が変わってきますので、手元に残るお金がかなり変わってきます。
出品するときの相手が「個人」なのか「企業」なのかがポイント。
相手が個人のみであれば特に影響はありません。
企業など課税事業者を相手にする事業者はインボイス制度に登録することが必要になり、売上が1000万円以下でも消費税が発生してきます。
登録しなくてもそのまま取引を継続することは出来ます。
相手が企業の場合は消費税分を経費に出来なくなるため、販売する側に「消費税分を差し引いてほしい」と値下げ交渉される可能性があります。
話を納品に戻すね。
個人対個人のやりとりの場合。
例えば美容院、学習塾、個人に販売するパン屋は個人消費。
消費者側が何か経費にするということもないため現状維持でもいけます。
これが個人対企業(店舗)の場合はどうなるでしょうか。
先ほどお話したように”消費税を経費にできなくなる”ため、値下げ交渉や契約打ち切りがあっても不思議ではありません。
関係してくる分野としては企業に納品している事業の方ですね。
わかりやすいところで言うと漫画家や声優、デザイナーなどでしょうか。
パン屋で例を出すと、福利厚生などで納品をする場合はおそらく確実に影響が出てくるものと思われます。
出品を依頼された時は自分の相手になる人が”個人なのか、企業なのか”をまず意識しましょう。
現在消費税は8-10%。
結構大きな金額が動くことになりますので、自分が免税事業者でいる場合は慎重に判断をしましょう。
どう働きたいかを考えて判断する
今の業務に加えて出品を行う場合、働く時間が増えることを理解しておきましょう。
単発の納品であればその1日が増えるだけなのでいいですが、定期的な納品になると仕事内容そのものを見直す必要があります。
家族がいる場合は大切な休日を仕事に充てることになるかもしれません。
わたし自身、一時期納品をしていました。
当時はイベント出店を主に活動していました。
そのため空いている平日を使っての納品はありがたかったのですが、納品にはお届けする時間などもプラスで乗っかってきます。
結局そのお仕事は相手側の都合で打ち切りとなりましたが、手数料含め少々無理をして受けていたので結果的には良かったなと。
自分がどう働きたいのかを改めて考えて判断することをオススメします。
特にお子さんがいらっしゃる場合は「小1の壁」や「小4の壁」なるものが関わってきます。
お子さんの成長に合わせて働き方も柔軟に変えていきたいですね。
依頼などは一度持ち帰って時間をおこう
駆け出しの頃は仕事をいただけることが嬉しかったので、出品も出店も積極的に受けてきました。
ある程度活動が軌道に乗ってきたら「一歩立ち止まる勇気」も必要です。
お菓子などは常温で1ヶ月持つものもあり、月に1度の納品が数件あれば収入もそれなりに安定するでしょう。
ただパンは常温では長持ちしません。
冷凍での店舗への納品はあまり現実的ではありませんもんね。
ずっと動いてばかりは現状維持にもなってしまいます。
変化を柔軟に受け止めて、働き方を考えてもいいなと個人的には思います。
わたしはある程度マイルールを決めています。
出品の手数料が15%を超えるというのは、現在利用しているCreemaの手数料より高め。
なら自由にパンを焼けたほうが楽しい。
福利厚生の納品は長期連休が取れなくなるので避けたいし、先に納品するシステムは鮮度を考えたら難しい。
何かに、誰かに縛られる働き方や
何かに、誰かに依存する働き方をしたら
結局依存や安定を好んで停滞します。
せっかくここまで積み上げてきたものがリセットされるのも悔しい。
個人事業主だからこそ、自由に働きたい。
これがわたしのマイルール。
わがままと言われたらそうでしょう。
でもそれが自分です。
空いている時間にはこうやってブログや動画を作ったりしています。
それも一種の気分転換。
飽き性ゆえの選択なのかもしれませんね。
参考になるところだけ参考にしてくださいw
今回のまとめ
今回は「出品依頼された時考えておくこと」についてインボイス制度も含めて開設しました。
最後に内容をまとめておきましょう。
依頼をお断りするのはちょっとした勇気が必要です。
でも「難しいものは難しい」「嫌なものは嫌」。
この気持ちには素直に答えた方がいいと思います。
無理して受けてもパンに現れてきます。
やたら見た目が変になったり、急に美味しくなくなったり。
せっかく自分でやりたくて始めたのですから、自分が「こうやって活動したいな」というベースは大切にしましょう。
わたしもこれまでの経験を振り返りながらお役立ち出来そうな情報を配信していきます。