夏真っ盛り!
しかーし、パン屋さんとしては夏は売上が下がる季節でもあります。
それに最近は夏が暑すぎる。
そういえば秋って食欲が上がりますよね。
今回は“夏はパンが売れにくい“というお話とともに”季節と売上についての関係性とわたしなりの対策”を解説していきます。
季節と食欲の関係
よく『食欲の秋』なんて言いますよね。
秋に食欲が増す理由は大きく分けて3つといわれています。
- 日照時間低下とセロトニン
- 気温の変化と基礎代謝
- 実りの季節:秋
サクっとまとめます。
興味深い本も最近読みました。
季節ごとに体調を整える方法が載っています。こちらもぜひご参考まで。
日照時間低下とセロトニン
セロトニンは心身の安定に繋がる脳内ホルモンのこと。
日照時間が短くなると分泌が減ることが知られています。
また糖質やタンパク質を摂取することで分泌が増えます。
秋は夏より日が短くなります。
その分食欲を増やして食べ物経由でセロトニンを増やそうとすることで秋は食欲が増すと言われています。
気温の変化と基礎代謝
気温が低くなると身体が体力を温存しようと基礎代謝を上げます。
秋は少しずつ寒くなる季節。
よって食欲がアップするという説もあります。
実りの季節:秋
秋は美味しい食べ物がたくさん採れる季節。
美味しいものがたくさんあるなら…食べたくなるよねーという説。
まあ、雰囲気でまとめてはみましたが
要は
- 夏は暑いから食欲なくなるよね
- 暑いからコッテリしたものっていらないよね
- 秋はそれを乗り越えて食べ物美味しく感じるよね
- 美味しいものもいっぱいとれるしさ
といいたいわけでありますw
だから売れ行きも季節に合わせて変わる、ということ。
実際わたしも通年販売していますが、やはり季節がガラっと変わるころ。
特に7月は全体的に毎年ピタっと注文が止まるな、という印象はあります。
逆に秋から冬にかけては注文が集中することが多いです。
ご飯でもやっぱり夏はそうめんとか冷やし中華とかを食べたくなりますよね。
やっぱりあっさりしたものが食べたいw
冷奴とかも夏に食卓に並ぶ率、高いよねっ!
夏のメニューは工夫する
先ほどの項目でもお話しした通り、夏はどうしてもあっさりしたものにいきがち。
特にわたしのパンはもちもち食感なので自覚しているのですが、夏は少々食感がウザイのですw
しかし、何もしないのもアレなのでいろいろと対策はしています。
- 夏野菜など季節モノを入れる
- レモンやオレンジなどあっさり系を入れる
- はちみつやカレーなど夏を連想させるメニューを入れる
例えばですが、夏に「濃厚チョコベーグル」よりも「カシューナッツとカボチャの種のベーグル」のが食べたくなりませんか?
チョコはどちらかといえば冬を連想させます。
逆にカボチャと言われると夏やハロウィンの秋を連想します。
なんとなく爽やかな感じ。ひまわりの種も入れたりします。
「キーマカレーとチーズのフォカッチャ」は夏のイメージ。
「きのこフォカッチャ」は秋のイメージ。
同じフォカッチャ同士でも組み合わせる素材でガラッと季節感が変わります。
だからやみくもにメニューを出していくというよりは、基本的には季節を意識して期間限定のメニューを考えています。
各シーズンで意識するキーワードがこちら。主にわたしがよくパンで取り扱う食材です。
この他に定番メニューとして15種類くらい常時メニューがあると通販でも代わり映えがします。
イベント出店では10−12種類くらいパンを焼きますが、定番:季節=3:7くらいで考えています。
イベントは狙って開催されている
2015年から2021年までの6年間、イベントの主催メンバーとしても活動をしていました。
規模はお店を借りる小さいものから広場を借りての中規模なものまで。
多い時は3ヶ月に1回ほど何かしらのイベントの主催がありました。
イベントを主催するときに大切なのは
- 開催時期
- 出店者
- イベント会場
中でも開催の時期は出店者や会場と比べて自分達で決められて、会場さえ確保出来れば自由度は高め。
そのため開催時期は戦略として話し合います。
例えばこんな感じ。
これらを総合すると『春』と『秋』にイベントが集中する理由がわかりますね。
特に天候が安定している10月中旬から11月初めはイベントがモリモリ集中しています。
主催側はどこも狙って開催しています。
お客さん目線で考えても「イベント行ったらせっかくだしなんか買おうかな」という気分にもなるよね!
ファミリー層が多いイベントならメロンパンやウインナーロールなど定番メニューを入れる、大人向けのイベントならクリームチーズやマスタードなどおつまみにもなりそうなメニューを入れるということも考えます。
パンは暑くなってくるとディスプレイが難しくなるので出店の季節はかなり意識していました。特にメロンパンは暑さにも日光にも弱い。
夏なら屋外出店は避けるのも1つの方法です。
食中毒のリスクも上がるので夏は出店しないというのも1つの選択になりますね。
あえて合わせて休みを取る
メニューを意識する、といいましたが夏はパンはなかなか売れないというのはもともと分かっている。
なのでこんな感じで働いています。
- 8月の定期販売はお休み
- 夏の通販はのんびり営業
- お盆期間は2週間くらい休む
つまり『夏はあまり働かない』ということ。
売れにくい時期にも頑張るのもいいのですが、逆に割り切ってペースを落とします。
この期間はもちろん違うことで有効活用。
配合を少し変えてみたり、パンの試作をしています。
あとはガッツリ工房の大掃除。
時には間取りから変えることもあります。
せっかく時間が取れるので、自宅の大掃除や断捨離もします。
もともとあまり休みを取れない性格でした。
が、ずっと走り続けると身体より頭が疲れてきちゃいますよね。
頭が疲れてくると、そのあと結局身体に影響が出てくる。
身体に影響が出てくる頃には時すでに遅し。
そういうことになる前に最近は意識して休みを取るようにしています。
これもまた、家計を支えてくれている家族がいるからこそ甘えることが出来る部分でもあります。その分、家のことはしっかり貢献します(アピール)。
そんな感じでこの数年は大型連休は家族に合わせてお休みにするようにしています。
この考えは現実的ではないかもしれませんが、1つの考え方としてご参考までにどうぞ。
今回のまとめ
今回は「夏はパンが売れない!?売上と季節の関係」についてこれまでの経験をもとにまとめてみました。
ポイントはこんな感じです。
- 暑い夏はやっぱりあっさり系のものが食べたい
- 季節に合わせたメニューを考えておく
- イベントは売れる季節を意識して開催されている
- 売れない季節はむしろ休んじゃう
- 休んだ期間は有効活用する
家賃などの維持費がかからない分、メニューは自由に組み立てられます。
でもその分、どうしても収入面で言えば不安定。
特に通販メインで活動していると、「今週暇だなー」なんてこともよくあります。
以前であれば「やばいな、宣伝しなきゃ」なんて思っていましたが、最近は「今やるべきことをやっておこう」と切り替えて普段後回しにしがちな帳簿付けや大掃除をしています。
自営業である以上、自由だけれど不安定です。
それをどこまで受け入れて、どこから押していくのか。
ずっと受け身でもいけないけれど、突っ込みすぎて自分のリズムを崩すといろんなバランスが崩れてきます。
いつ考えても働き方のバランスは難しいものです。
お子さんがいれば年齢によって動ける自由度も変わってきますよね。
そのあたりもまたまとめていきますね♪