今回はあ・え・てこの内容でいってみようと思います。
「パン屋がゆる〜くグルテンフリー生活をしてみた」
毎日食べていたからこそ何か変化があるかな?と思い実践してみたところ、悔しいかな…めっちゃ変化がありましたw
それをね、あえて出していくスタイル(アホ?)。
自分で首を絞めるスタイルですねw
まぁおいしいからパンは今後も食べますし、何事もほどほどだと思うので完全除去まではしない予定です。いや、パン屋だし。
とはいえ、グルテンは無視できないなぁとも思ったわけで。
前回の記事にも通じますが「必要としてくれる人に届ける」。それがみんなにとっていいことかなと思います。
何事もほどほどに。でも知識や経験も大切。
この記事がそのお手伝いになればと思います。
遅発型アレルギーとは

以前にも記事にしていますが、まずはアレルギーの知識をおさらいしていきましょう。

グルテンの話のはずなのになぜ?と思うかもしれません。
そもそもなんですが、身体にあらわれる不調は身体の”炎症”であることが多いんです。

炎症と聞くともっと大きなことのように思いますが、蚊に刺されて痒いのも炎症ですし、風邪も炎症です。
便秘や下痢も炎症の一種で、場所は腸ですよね。咳が出るのは肺で炎症が起きているから。
そうなると”炎症”は「身体の中で起きているボヤ」と思うとわかりやすいでしょう。
そのボヤが小さければ小さいほど気づきにくいし、大きければわかりやすく症状としてあらわれるんです。
ここで変に医学的な知識を解説するつもりはありません。が、この炎症を起こす要因として近年指摘されているのが「グルテン」と呼ばれるタンパク質。

そう、これはパンを作るためにはなくてはならないもの。
とすると必然的にパンは悪者にされやすい…ということになるのです。
ただ考えてみると”タンパク質”自体は身体の味方なはず。なのにタンパク質の一種の「グルテン」は敵とされる。
その部分を少し深ぼっていきましょう。

タンパク質にも種類があります。
悲しいかな、小麦に含まれる「グルテン」は悪いタンパク質なんです。
グルテンは水を吸うと粘着性を発揮します。パン生地がねばっとするのはこの作用を利用するから。
パンを焼くためなら超味方なのですが、これが腸の表面に薄ーく付着すると腸の作業を妨げてしまいます。
例えるならパンの道具を洗うときに排水溝ネットに生地がダーっとついて全然水が流れなくなるあの感じ(あ、今回例えうまくない?w)。
あの状態が腸内で起こる。
そうなると腸の本来の力が発揮できず、身体が異常信号を出す。
これが「腸粘膜の炎症」。
炎症は長引くと腸壁が傷ついてしまい、結合が緩む。すると腸に小さな穴が空き…グルテンが全身に回る。
で、これにより身体に不調をきたすのも一種の遅発型(遅延型)アレルギーだと言われています。
「最近なんだか身体の調子が悪いなぁ」の裏側に遅発型アレルギーが隠れていることが往々にしてあるのです。
遅発型アレルギーの症状はさまざま。
ざっとあげてみましょう。
こちらをご覧ください(引用:【その「不調」、あなたの好きな食べ物が原因だった?】)。

これ全部がない人なんてたぶんいないかと思いますが、日常生活で気になるくらいのレベルだと裏側に遅発型アレルギーが隠れているかもしれません。
ここでアレルギーの種類を一覧で挙げてみます(引用:【その「不調」、あなたの好きな食べ物が原因だった?】)

注目すべきは遅発型アレルギーの出現までの時間です。
数時間から数日。
正直、数日経って発症となるともうどれかわからんわけです。
わたしの場合は卵を摂取した3時間後にぴったし腹痛が現れます。
症状はさまざまといいますが、それは大変で。
3時間がっつりトイレで苦しみ、そしたらケロッとする。この苦しむ症状レベルが尋常ではないので「卵アレルギーもちです」と周りに伝えています。

人間は食べたものでできています。
誰がなんと言おうと、摂取できるのは「口」か「血管」しかありません。
ほぼすべての人は「食べる行為」をするわけですから、「食べ物が不調の原因かも」と考えるのは自然なことになりますよね。
卵と小麦の除去生活

前回の記事で「グルテン」のいたずらについてはまとめています。
ここで”いたずら”と表現しているのはパン屋であるわたしのちょっとしたやさしさです。
だってパン屋なんだもん。やっぱりパンを焼くのも、食べるのも好きなんです。
でも小麦は悪者にされやすい。
調べて、検証して、やっぱり悪者側。でもでも悪者にはしたくないんですよ。
それに…小麦のすべてが悪なわけではないですよね。
美味しいなぁーと思って食べるその瞬間はしあわせですもん。
とはいえですね。興味本位で小麦も除去して生活してみたところ、身体にはずいぶん変化が現れました。
その変化については次の項目でまとめていきますが、ここでは「卵と小麦の除去生活のハードさ」をお伝えしようかと。
結論「ヤベェ!」ですw
まずね、卵完全除去生活だけでもなかなか大変。
卵が含まれているものをざっと挙げていくとこんな感じ。

うどん? そば? ヨーグルト!? んなアホな!と思うかもしれませんが、実際に食べようと思って入っていたから諦めた商品もありました。
逆に次は小麦が含まれているものをあげてみましょう。

おっと待て待て。食べるものないやん!って話w
ただ、小麦は代用できます。それが「米粉」。
というわけでわたしも米粉を購入してみました。
でね、パンを焼いてみたわけですよ。
思いの外、硬いんですね〜。普段もちもちを焼いているので衝撃で。
ホテルのモーニングでも見かけたので食べたんですが好みではなかった。
そう。いわゆる”米粉パン”でもちもちにするためにはあるものを入れるとなるらしいんです。
それが「卵」。はい、詰んだ〜。

グルテンフリー生活には卵は必要不可欠レベルなんですね。
米粉のレシピの7割以上、卵が使用されていたりします(わたし調べ)。
ここにヴィーガン要素を加えたとしたら、わたし食べれるものなんにもありませんね。
卵だけでよかった…と逆に感謝したくらい。
というわけで、興味本位レベルにしてはかなり大変な生活になりそうだったので、このくらいのレベル感に抑えることに。

おうおう、意外と真面目にやったやん?
これが「ゆるグルテンフリー体験」です。
今回2週間ほどそんな生活を過ごしてみました。
グルテンフリーを検証

はい!というわけで2週間ほど検証。
結果がこちらになります。

あまりにも健康体になりましたw どうしよう。
でもデメリットはありましたよ。
「大変」
そりゃそうですわ。ただでさえ卵を完全除去しないといけない身体なんですもの。
余談ですが、夫はどうやら「乳」に反応する様子。
現在海外で単身赴任をしているのですが、日本に帰ってきてプロテインを飲むたびに胃が痛くなっていたんです。
飲まないと何も起きません。
ってことはプロテインが原因か?と思いきや、そうでもなさそう。
プロテインを割るものは何か。
「牛乳だぁ!」ってことで一旦やめてみたんです。
そしたら何も起きない。ヨーグルトは反応なし。
ということは「乳」の中でも”菌”が関係してそうですね。
彼はもともと牛乳の1日1リットル飲むような人でした。皮肉にもその習慣が年齢を重ねて不調として現れてきた様子。
なお海外ではわざわざ牛乳を買うのもめんどいということで、しばらく飲んでいなかったことから気づいたのですが”なきゃないでやれるな”とは思ったようです。
上海に赴任しているのですが、中国は粉もん文化。
もしかしたら残っている不調は小麦だったりして。
話を戻しましょう。
わたしが感じた一番の変化は「集中力」の部分。
実は最近気が緩んでいるのか? ダイエットに専念しすぎていたのか? なんだかパソコンでネタを書こうにもふわふわしていたんです。
それが思いつくったらありゃしないw
2週間のうち、せっかくなので真ん中付近でパンを食べてみました。するとね、眠い。
ホルモンのせいかな?と思ったのですが、絶対に違うであろうタイミングだったし、心なしか胃がちょっと変な感じがする。
「マジかー」と思ったのはいうまでもありません(だってパン屋だもの)。
あとね、お肌のくすみが取れました。

長年、お昼ご飯はパンを食べていました。今回主の糖質をおにぎりに変更。
それだけでほとんどわたしのゆるグルテンフリー生活は完了するのですが、おやつや麺類も控えてみると明らかにお肌にも変化があったんです。
でも…やっぱり大変なので、今後は続けるならさらにゆるくやろうと思います。
何事もほどほどに楽しむ

さて。割とゆるく、でもしっかりと2週間グルテンを抜いたみたわけですが、確かに身体の変化はありました。
なんだけどパン屋としてはやっぱり食べたい。
でも米粉のパンは食感が苦手だし、そこに卵を使われてしまうと食べることができない。
結論としては「ほどほどにして、ときにはパンも楽しむ」に落ち着きました。
ただグルテンを今後無視できないのは事実。
もし今自分の身体に不調と感じる場所があるなら、”自分が好きでよく食べているもの”を疑ってみるのは解決の糸口になるかもしれません。
それがもしかしたら「遅発型アレルギー」の入口かもしれないから。
ただこれはその不調が改善されれば徐々に食べてもいいんです。
すべてを我慢したまま生きていくのは面白くないですもんね。
でも「やばい!」と思うくらいの反応が出るものは、完全除去生活をすることをオススメします(その場合は怖くて食べれなくなるとは思いますが)。
今回ゆるっとグルテンフリー生活をしてみて、そしてダイエットを始めて健康的な生活をしてみて「食生活って大切だな」と改めて感じました。
これ、誰かに言われてやることでもないですもんね。
自分で気づいて、自分で実践する。そうじゃないと続きません。
実際にやってみて「ああ、小麦はほどほどにだな」と心のどこかで思ったのも事実です。
なら?その小麦はとびきり美味しいものがいい。
食べるときには自分の好きなものを選ぶ。
例えばそのパンが自分の焼くパンならどれだけしあわせなことか。
むしろそんな存在でいられたらうれしいかも…?とも思ったりしています。
何事も”良い加減に”。
そんな感じでやっていきましょう!
今回のまとめ

今回は「パン屋、ゆるグルテンフリー生活をしてみた」ということで、パン屋が小麦を敵に回してみたお話をしてきました。
なぜまたパン屋が小麦を敵に回すようなことをはじめたのか。
それは自分がダイエットをはじめて、自分の身体の不調にかなり敏感になったことからはじまります。
それまでなら「仕方ない、年取ってきたし」なんて思っていたことが、日々身体を向き合うことで繊細なセンサーに変わってくる。
すると原因を探りたくなります。
わたしにとって卵は「生命を脅かすもの」になっていますが、それ以外のものは全然ウエルカムでした。
なんだけど、健康に気を遣えば遣うほど「小麦、お前もしかしてイタズラしてる?」と思うように。
それで検証したら「ほらね」みたいなw
ある意味踏ん切りがついた部分はあります。
でもね、自分の焼くパンは好きなんですよ。
だからこそ、”良い加減”での共存をしてみようと思います。
つまりは「ほどほどに」です。
これまでよりは食べるペースは減らすでしょう。でも食べるときはとことんしあわせを感じるように。
そんな美味しいパンを焼けたらと思っています。
ゆるく、たのしく、ほどほどにやっていきましょう!